きせかえ顔文字キーボードアプリ「Simeji」がSimejiユーザーの10歳から24歳の男女を対象に実施したアンケート調査(有効回答数391件)は、若者たちが何を「高い」と感じているかを尋ねるものだが、同時にそれは、若者たちの欲しいものランキングとも取れる。また、いろいろな意味で彼らの生活や考えが透けて見える興味深い調査になっている。
1位は「推しグッズ」。たしかに、大人でもアイドル関連のグッズや来日ロックミュージシャンのTシャツなんかはバカ高いと感じる。そういうビジネスなのだからと大人は納得できても、とくに親からもらうお小遣いをやりくりしている学生にとっては高嶺の花。缶バッジ1つが500円もする、ライブの物販で3カ月分のお小遣いが消えたなど、切実な意見が聞かれた。
2位は「洋服」。とくに流行に敏感な若者たちにとって、新しい洋服は必須。人目を気にするな、なんて大人の意見は通用しない。若者の自己確立には非常に重要だ。ユニクロとGUを称賛する意見が多いのもうなづける。
3位は「ゲーム / アプリの課金」。まんまと業者にのせられた感もなきにしもあらずだが、危険な夜の街で遊ぶよりは健全かもしれない。4位の「テーマパークのチケット」は、大人でも高いと思うのだから、若者には大人の数倍に感じられるだろう。以下、メイク用品、ライブチケット、プリクラ、脱毛などの娯楽、嗜好関連が続くが、なりふり構わない大人と違い、なりふりが非常に重要な若者コミュニティーにおいては、これらも必要経費だ。
9位は受験費用、10位は参考書。学生ならではの項目が入る。遊び関連以外は自分で払っているとは限らない。受験料や服などは親に出してもらうケースが多いだろう。たとえば洋服では「お母さんが買ってきてくれた服が1枚4000円以上したと聞いてすごく驚いた」、「卒服や制服の値段を見て高いと思った」、受験料では「自分が出すわけではないものの、私立に関しては正直驚いた」と、家族の負担を気にする若者の意見には「いい子だな」とほっこりさせられる。バブルのころも学生は金欠が常だった。今もそれは変わりない。しかし、こうしたプチ「お金の苦労」からは、いろんなことが学べる。後ろ向きにならずにがんばってほしい。
プレスリリース