MAYA:同じ夢を持った7人で一緒になり、夢に向かって同じ景色を見ること自体が本当にすごい力になるし、誇り。メンバーも、SIMONさんもほかのスタッフさんも、ALPHAZも含めて一緒にこの素晴らしい景色を一緒に見続けたいなと思います。
COCONA:いまの時代、「すごい人」は世の中にたくさんいます。だからこそ、私たちの音楽やパフォーマンスで「自分の個性を愛して、一緒に成長していこうね」っていうメッセージを長い期間伝えていきたい。10年後、ひとりでも多くの人が「自分の頑張っている姿が好き」「自信を持とうとする、自分の努力してる姿が好き」と思ってくれる人が増えたらうれしいですね。
最年長でも21歳、最年少で17歳。「10年後」についての最後の問いには、戸惑いを見せた彼女たちだったが、いつしか笑顔と笑いいっぱいのリラックスした表情で「たくさん話せてうれしかったです」と手を振っていた。監督の指示やアドバイスを積極的に取り入れ、謙虚さと向上心にあふれた撮影のときのストイックな表情とは違う一面だった。ただ、撮影中やパフォーマンスのなかでの真剣な眼差しを支えているのは、こうした7人の友情と信頼であろう。それは撮影前、メイクを待つ7人の控室から聞こえた歌声と笑い声にあふれた空気とも重なった。
最後の質問に答えたXGが想像する未来は、「みんなとずっと一緒にいたい」「意義があることがしたい」という、愛と信頼にあふれる理想像だった。そう確信が持てること、「自分たちの軸」を持ちながら活動を続けることが、次世代の女性、そしてマイノリティの人々へのメッセージになっているのではないか。それはインタビュー中にHARVEYが答えてくれた「自分たちの表現するものはしっかり学びたい。
私はヴォーギングやヒールダンスが好きなので、その文化や歴史も学びたい。それが礼儀だし、表現できることも増える」という、芯のある表現には学びが必要だ、という信念にもつながる。彼女たちの音楽や言葉からは、いままでの日本の音楽シーンだけでは成し得なかった、世界規模での「愛」と「連帯」の未来像が見えてくる。