世界を熱狂させるXGの「愛と個性と連帯」が共存する未来

Forbes JAPAN編集部
23年9月、待望の初のミニアルバム『NEW DNA』リリースを前に、新たにイメージを刷新してリリースされた先行シングル「GRL GVNG」「TGIF」「NEW DANCE」。トラップビートやハウスなど流行の音楽性を最先端で取り入れ、テーマも「私と仲間は最高で最強」という、徹底して「ガールズでの連帯」というエンパワメントになっていることで、大いに話題になった。

「ほかのどんな人生とも代えたくない」、そう「SHOOTING STAR」で歌う彼女たちが「世界を目指す」先にあるものは、いったい何だろうか。
HINATA(左) HARVEY(右)

HINATA(左) HARVEY(右)


──デビュー後、「自分たちが好き」「力を合わせればどんな問題も解決できる」という「肯定」のメッセージを中心に発信してきました。ファン、リスナーを巻き込みながら「私たちも頑張っているから一緒に頑張ろうよ」というメッセージは、「生産性」、「最適化」を求める社会で、エンパワメントにつながると思います。そして、それを実現しているのがお互いを支え合う「仲のよさ」だというのも印象的です。

MAYA:私たちの強みは「チームワークのよさ」。7人でつくり上げた絆、そして練習生のころからずっと365日24時間ずっと思いの強さを持ち続けて練習してきた積み重ね。7人でつくり上げた絆は、誰にも負けないものだという自信があります。

COCONA:もし心配事があったとしても絶対に隠さないし、秘密にしないこと。どんな考えも、絶対に素直に言う。逆に「これおかしくない?」と思ったら、素直に伝えるし、上下関係なく伝え合っているし、それが私たちの強さの秘訣です。

JURIN:最も大切にしているのは、みんなでコミュニケーションを取ること。練習生の頃から、1週間に1回「スペースミーティング」という時間をつくり、悩みをはじめ、なんでも話すことを習慣にしています。私のリーダーシップのスタイルは、先頭に立ち引っ張っていくよりも、みんなと手をつないで歩いていくことをイメージしています。いまのXGは、7人で手をつないで一列に走っていきつつ、一人ひとりをなるべく生かすことでよりよいグループをつくれるように、と意識しています。

CHISA:Xtraordinary Girlsというグループ名には、常識にとらわれず、強いマインドでやりたいことをやり、新しい価値観や驚きを、ずっと伝え続けられるガールズグループになりたいという意味があります。そういう意味でも、信じることに突き進み、可能性は無限大で、諦めなければ夢は叶う、そう証明する強い存在になりたいです。

JURIN:確かに、自分たちの「特殊なスタイル」を貫くことは、簡単ではありません。だからこそ、可能にしたい。日本人だけど英語の歌詞で歌い、韓国の音楽番組にも出演する。新しすぎて「できるかな?」と思うこともあるのですが、不可能だと思われていたことを可能にし、宇宙のように限界がないことを示したいです。
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文=竹田ダニエル 写真=SASU TEI

この記事は 「Forbes JAPAN 2023年10月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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