試験運用からスタート。登録ユーザーに限定開放
グーグルが米国以外の国・地域で、その場所の公用言語にローカライズを済ませた上でSGEのサービスを提供する機会は今回が初めてになる。グーグルのサイトに設けられるSearch LabsのサイトにユーザーのGoogleアカウントを登録すると、対応する各プラットフォームでSGEが使えるようになる。
プラットフォームはグーグルのChromebook、並びにWindows/MacのChromeブラウザ。モバイルはAndroidとiOSのGoogleアプリ。登録を済ませたユーザーに順次新機能を開放するため、試用できるようになるまで少し時間がかかる場合がある。特にモバイルアプリは数日の待機期間が見込まれる。
今回グーグルはSGEのサービスや生成AIアルゴリズムの品質改善を図るために試験運用の形を採った。いわゆるパブリックベータテストである。そのため参加者は検索履歴など、SGEに関連するアクションと派生する情報をグーグルと共有することが求められる。
生成AI対応でGoogle検索がよりスマートに
SGEはGoogle検索のユーザーインターフェースに組み込まれる。グーグルはSGEを加えることの背景に、ユーザーがトピックをより早く把握したり、新しい視点や洞察の発見や情報へのアクセスをスムーズにする狙いがあるという。SGE検索は単語、あるいは単語の羅列だけでなく、フレーズ単位でも行える。例えば「6月に4人家族で4日間、ラスベガスに滞在してカジノやエンターテインメントを楽しむならおすすめのホテルはどこが良いか」という長文の質問も、その中に含まれる要素を1つ1つAIが分解しながら調べることにより、従来であればユーザーが複数の手順、あるいは時間をかけて行うべき検索をよりスムーズに実現するという。
検索結果には内容理解を助ける「概要」も加わる。例えば「人前で上手に話すコツ」をSGE検索により探すと、結果は「概要」としてポイントが箇条書きになって表示される。
さらに概要の下にはユーザーが興味を持った情報をさらに深掘りできるように「追加で聞く」機能も加える。概要にある情報を深く掘り下げて知ることができるように、結果に関連するウェブサイトへのリンクも合わせて表示する。グーグルはユーザーが「概要」だけを知って満足する検索体験ではなく、さらに深い情報と体験をウェブにコンテンツを掲載するパブリッシャーとともに充実させる仕組みを、SGEを基点につくりたいとしている。