教育

2023.09.08

百聞は一見にしかず 「ニュージーランド留学」という選択

Diocesan School for Girls ウェブサイトより

世界各地で地政学リスクが高まるなか、食料とエネルギーの自給率が極めて高く、日本との時差も少ないニュージーランドが移住先、留学先として注目されている。そこで今回、成田からも直行便のあるオークランドで学校をいくつか訪問してみた。

主要都市オークランドは公立学校も比較的クオリティが高いことで知られているが、現地に移住しない家族にとっては寮がある私立が安心かもしれない。

Be more than you ever imagined

そこで見学させてもらったのが、私立のDiocesan School for Girls(以降、Dio)。設立1903年の女子校と聞いて伝統を重んじる保守的な校風を想像していたが、学校の門をくぐった瞬間、休み時間に行き交う子どもたちの笑顔が明るく伸び伸びと輝いている様子に心が高鳴った。

アドミッションズオフィスの建物が補修工事中だったためなかなか見つからず、何人かの関係者に道を聞くことになったが、どの人も笑顔で対応してくれ中には自ら道案内をしてくれる人までいて、一気にコミュニティの温かさに魅了されることになった。

3歳から18歳まで1600名の女子生徒が学ぶ広大なキャンパスの中で、ひと際大きな存在感を示しているのが、Performing Arts Centerだ。

日本の学校で「芸術科目」というと、Visual Art(美術)とMusic(音楽)が主だが、ニュージーランドではこれに加えてDrama(演劇)とDance(ダンス)など、多様な方法で自己表現することを推奨する学校が多く、Dioでもこれら4つが全て必須科目となっている。舞台演劇や映像製作を専門家が指導してくれるだけでなく、クラシックバレーからヒップホップダンスまであらゆる種類のクラブがあるというから驚く。
Diocesan School for Girls

Diocesan School for Girls


スポーツの授業や部活も、屋内プールでの水泳レッスンはもちろん、サッカー、バスケットボール、クリケット、テニス、バドミントン、と幅広い。

加えて驚いたのは、語学科目の中に、中国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、マオリ語に加えて日本語のオプションがあること。多くの生徒が日本語を外国語として学ぶそうで、学内における日本文化や日本語に対する関心が今も高いという話を、純粋に嬉しく聴かせていただいた。
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文=小林りん

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