個人的には、20歳代のころから、ときおり旅や仕事でインドに訪問しており、最近、インドのチェンナイで参加したプログラムの様子をSNSにアップしたところ、驚くほどの反響が得られました。そこで今月は、私が体験したインドの山奥でのプログラムと、そこで得たビジネスで活かせるヒントをお話したいと思います。
きっかけは世界的指導者のメンター、アンソニー・ロビンズ氏から
私がインドに行くきっかけとなったのは、世界No.1コーチとして知られるアンソニー・ロビンズ氏(通称トニー)がきっかけです。トニーの日本でのプロモーションを、私が経営する会社ラーニングエッジで担当させて頂いていて、これまでに1万人以上の日本人にトニーのプログラムを紹介してきたのですが、折にふれて彼から「インドに凄い人がいて、世界中のセレブが集るんだ!」と聞かされていました。そして1年以上コーチングの予約が取れないと言われているほどの忙しいトニーが、インドの山奥まで行って妻のセイジと共にプログラムに参加した、といったストーリーも聞いていました。「脳みそがぶっ飛んだよ!多くのケースで僕は先生だけど、ここではひとりの生徒なんだ」と聞かされていたので、少なからず興味を持ってはいたのです。
トニーは、彼のコーチングにおいて、著名なアスリートや映画俳優、各国大統領などの政治家、世界的な経営者などのリーダーを対象に「ピークステート」というあり得ないほどに高いパフォーマンスを出せる状態に導いていきます。それは、トニーの得意技といってもよい技術なのですが、ある時からトニーが、「ピークステートだけではなく、ビューティフルステート(美しい状態)であることが大事」と語り始めたのは印象的でした。
つまり、目標を達成していくには、「達成のサイエンス」ともいうべき「やり方」があって、それをするためには、自分のやる気やマインドを高めて、エネルギー状態を引き上げ「ピークステート(最高の状態)」にもっていくスキルが求められる。
けれども、幸せな人生のためには、「充実のアート」ともいうべき「あり方」があって、そのためには、「ビューティフルステート(美しい状態)」で生きていくことが大事だ、というのです。
この「ビューティフルステート」という概念を深く哲学的に学ぶことができるのが、インドのチェンナイにあるアカデミーです。代表者は、クリシュナジとプリタジ。ここでは、「ワンネス(ひとつであること)」の意識になれば、ビューティフルステートでいられる、と教えられます。そのようなレクチャーを受けたインドでの2週間は、ビジネスヒントに転換できそうなエッセンスが詰まった、生まれて初めての体験でした。