コロナワクチン接種3日後に死亡の米13歳、死因は細菌感染

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2021年に米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチン2回目接種を受けた3日後に死亡したミシガン州在住の13歳少年について、米疾病対策センター(CDC)が死因は細菌感染による敗血症だったと結論づけていたことが、地方紙デトロイト・フリー・プレスが入手した報告書から明らかになった。少年の死は、当時普及し始めたばかりだったコロナワクチンに関する議論を巻き起こしていた。

ジェイコブ・クリニックは2回目接種の3日後、インフルエンザのような症状を訴えた後、就寝中に死亡。病理解剖で、心筋炎を起こしていたことが明らかになった。心筋炎は、ファイザー製とモデルナ製のmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチン接種により主に若者の間でごくまれに起きる副反応だとされている。

しかし、デトロイト・フリー・プレス紙が入手した報告書によれば、CDCの調査の結果、クリニックの死因はクロストリジウム・セプチカムと呼ばれる細菌への感染による敗血症と判明。細菌感染は脾臓、腎臓、肝臓、心臓、肺で検出され、腹部から全身に広がり敗血症を引き起こしたことがわかった。CDCは、クロストリジウム・セプチカム感染症は「急速に進行し、しばしば死に至る」と説明している。

だが父親のジョゼフ・クリニックは同紙に対し、自分は今でも息子の死が「ワクチンと関係」していたと考えており「そうでなければ筋が通らない」と主張した。

懐疑的なのは父親だけではない。同紙によれば、病理解剖を担当した民間企業「ミシガン法科学医学研究所」のランディ・タシジアン医師は、CDCとの電子メールや共同執筆した論文で、クリニックの死因は心筋炎だったと主張。ただし、コロナワクチンが原因だったかどうかは「現時点では不明」と述べている。

タシジアンは、クリニックの死亡証明書に死因を「原因不明の心筋炎」と記載。死亡証明書に署名する3日前に発表した論文では、コロナワクチン2回目接種から数日以内に死亡したクリニックら2人の若者について、ワクチンが死亡につながった可能性を示唆していた。

同紙によると、タシジアンはCDCに対し、クリニックの死因をクロストリジウム・セプチカム感染による敗血症としなかったのは、感染源が確認できなかったからだと説明した。
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翻訳・編集=遠藤宗生

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