フォーブスがまとめた今年のテニス選手年収ランキングでは、ノバク・ジョコビッチ(36)が新たに首位に輝いた。過去12カ月間の収入は推定3840万ドル(約56億円)で、うち1340万ドルがコート内(大会の賞金)、2500万ドルがコート外での収入(スポンサー契約、出演料、ライセンス、グッズ販売)だった。
しかし、7月の英ウィンブルドン選手権決勝でジョコビッチを下し、自身2度目のグランドスラム制覇を果たしたスペインのカルロス・アルカラス(20)は、コート内外の収入がいずれもジョコビッチに迫っている。過去12カ月で3140万ドル(コート内1140万ドル、コート外2000万ドル)を稼ぎ出し、2位にランクインした。
女子では、この1年でグランドスラム(四大大会)を2度制したポーランドのイガ・シフィオンテク(22)が、アルカラスと同じくトップ10圏外から3位へと急浮上。今年はこの2人に加え、ココ・ガウフ(7位、1520万ドル)、キャスパー・ルード(8位、1440万ドル)、ジェシカ・ペグラ(10位、1090万ドル)の3人がランキング初登場を果たした。
フェデラー同様、セリーナ・ウィリアムズ(41)は昨年引退を表明したため、今年のランキングでは除外された。姉のビーナス・ウィリアムズ(43)と錦織圭(33)はいずれもトップ10から転落。トップ10人の平均年齢は昨年の約31歳から約26歳に下がった。
これまで2年連続で年収が5000万ドルを超えていた大坂なおみは今年、年収1210万ドルで9位に入った。大坂は昨年9月以来、けがと妊娠のために試合に出ていない。今年7月に出産しており、来年1月の全豪オープンでの復帰を目指している。
トップ10入りした女子選手の数は、昨年の4人から5人に増え、16年のランキング史上最多タイとなった。これは簡単なことではない。一般的に、女子選手は広告関連の仕事を得る機会が男子選手ほどなく、報酬も少ない。グランドスラムでは男女が同額の賞金を受け取るが、小規模の大会では賞金の男女格差が今も存在する。