世界で最も稼ぐテニス選手はジョコビッチ 大坂9位、錦織は圏外に

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スイスの元テニス選手ロジャー・フェデラー(42)は2007年以降、世界で最も稼ぐテニス選手として君臨してきた。現在も年間で推定9500万ドル(約140億円)を稼ぎ続けているものの、昨年9月の引退により、世界で最も稼ぐテニス選手の座をかつてのライバルに譲り渡すこととなった。

フォーブスがまとめた今年のテニス選手年収ランキングでは、ノバク・ジョコビッチ(36)が新たに首位に輝いた。過去12カ月間の収入は推定3840万ドル(約56億円)で、うち1340万ドルがコート内(大会の賞金)、2500万ドルがコート外での収入(スポンサー契約、出演料、ライセンス、グッズ販売)だった。

しかし、7月の英ウィンブルドン選手権決勝でジョコビッチを下し、自身2度目のグランドスラム制覇を果たしたスペインのカルロス・アルカラス(20)は、コート内外の収入がいずれもジョコビッチに迫っている。過去12カ月で3140万ドル(コート内1140万ドル、コート外2000万ドル)を稼ぎ出し、2位にランクインした。

女子では、この1年でグランドスラム(四大大会)を2度制したポーランドのイガ・シフィオンテク(22)が、アルカラスと同じくトップ10圏外から3位へと急浮上。今年はこの2人に加え、ココ・ガウフ(7位、1520万ドル)、キャスパー・ルード(8位、1440万ドル)、ジェシカ・ペグラ(10位、1090万ドル)の3人がランキング初登場を果たした。

フェデラー同様、セリーナ・ウィリアムズ(41)は昨年引退を表明したため、今年のランキングでは除外された。姉のビーナス・ウィリアムズ(43)と錦織圭(33)はいずれもトップ10から転落。トップ10人の平均年齢は昨年の約31歳から約26歳に下がった。

これまで2年連続で年収が5000万ドルを超えていた大坂なおみは今年、年収1210万ドルで9位に入った。大坂は昨年9月以来、けがと妊娠のために試合に出ていない。今年7月に出産しており、来年1月の全豪オープンでの復帰を目指している。

トップ10入りした女子選手の数は、昨年の4人から5人に増え、16年のランキング史上最多タイとなった。これは簡単なことではない。一般的に、女子選手は広告関連の仕事を得る機会が男子選手ほどなく、報酬も少ない。グランドスラムでは男女が同額の賞金を受け取るが、小規模の大会では賞金の男女格差が今も存在する。
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翻訳・編集=遠藤宗生

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