2023.08.27 12:00

ランボルギーニ「初EV」は航続距離と馬力でクラストップ

ランボルギーニ初のピュアEV「ランザドール」

ランボルギーニのようなスーパーカーのメーカーが、史上初の電気自動車(EV)「ランザドール」を発表したと聞いて、ガソリン車が廃れつつあることをつくづくと感じた。しかし、同車はSUVなのだろうか? それともルーフの高いクーペなのか? 実は、そのどちらでもない。

ランザドールは「ウルトラGT」と呼ばれる新型車で、大ヒット中のSUV「ウルス」とスーパーカーを直結させるカテゴリーだ。皆が思い浮かべるランボルギーニとは根本的に異なる形状に昇華したとはいえ、現代のランボが持つアグレッシブでエッジーなふくらみは備えている。

しかもランザドールはピュアなEVだ。レブエルト、ウルス、そしてウラカンの後継モデル(2024年後半にはその全てがプラグイン・ハイブリッドになる予定)に続き、噂されてきた4番目のモデルだ。最初のデリバリーは2028年に設定されている。これは非常に長い待ち時間だが、同社ステファン・ヴィンケルマン社長はそれについて曖昧なことは言わない。「2028年にはランザドールは絶対出ます」と明言している。



ランボは、公式には「コンセプト」と呼んでいるけど、プレスリリースには迫力満タンのスペックが満載だ。例えば、各車軸に1つずつ、計2つのeモーターを搭載し、1メガワット以上発揮する。それはつまり、およそ1360馬力を意味するわけだ。だから、このクルマは明らかに市販車として登場するに違いない。



ランザドールは後輪ステアリング(自動調整の)セルフレベリング・エアサスペンション、そして新世代の高性能バッテリーを採用。航続距離も長くなるという。ヴィンケルマン社長によると、現在の最低航続距離は480kmだが、5年以内には「平均640km」がに近づくようだ。

また、プラットフォームはVWグループのアウディやポルシェなど、ハイエンドEVと共有されるようだ。そして、「ランボのエンジニアが手を加えた『まったく新しいプラットフォーム』は可能性の世界を切り開く」と、チーフ・テクニカル・オフィサーのルーヴェン・モーアが言っている。
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