モビリティ

2023.08.23 11:15

ロボタクシー導入で問題続出 サンフランシスコが運行台数を制限

安井克至
サンフランシスコではGMクルーズのロボタクシーで大きな問題が相次いでいるが、同市で自動運転タクシーを運行しているもう1つの会社であるグーグルの親会社アルファベット傘下のウェイモの方が、全米での事故件数は多い。ウェイモが2021年7月~23年7月に米道路交通安全局に報告した事故件数は150件。これに対しGMクルーズは78件だった。

GMクルーズとウェイモは数年前、同市で試験運行を開始していた。カリフォルニア州規制当局は2週間前、両社に対し24時間運行を許可。これにより、サンフランシスコは2社の自動運転車が同時に運行する初の大都市となった。

だがロボタクシーサービスの拡大は、市当局や住民の怒りを買った。今月開かれた同州公益事業委員会の会合では、住民らが5時間以上にわたり、ロボタクシーがとる異常な挙動への懸念を表明した。ニューヨーク・タイムズ紙によると、サンフランシスコ消防局では今年、自動運転車によって活動に支障が出た事例がこれまでに55件発生している。

事故や緊急停止などの問題に加え、自動運転車を使った問題行為も一部で発生している。地元紙サンフランシスコ・スタンダードは、ロボタクシーの車内で性行為に及んだ人々を取材。州法では車内での飲酒や薬物使用は禁止されているが、バスやタクシー、レンタルリムジンの乗客にはこの法律は適用されない。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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