バスケット2023-24シーズンは馬瓜姉妹にとって転機になりそうだ。東京五輪銀メダリストである姉のエブリンは、21-22シーズン終了後に1年間休養。今シーズンは新しいチームに移籍して再スタートを切る。久しぶりにコートに立って感じたのはメンタルの変化だ。
「取り組み方が変わりました。以前は自分がプレーしなきゃという意識が強かった。復帰後は、これから上がってくる子たちをサポートしてチームをつくるところにも面白みを感じています」(エブリン)
意識の変化に影響を与えたのは、休養期間中の活動だった。エブリンは起業家の顔をもつ。すでに20年に2社を設立しているが、休養期間中に3社目となるBack Dooorを設立した。アスリートとライブストリーミングで会話ができるサービスを展開している。
「一緒に働く仲間が増えて、コミュニケーションは大事だなと。資金調達で投資家にプレゼンしたのもいい経験。次のチームでは、言葉はもちろん、プレーでも仲間に伝えていきたい」(エブリン)
環境変化は、妹のステファニーのほうが大きいかもしれない。東京五輪に3×3代表として出場。高校卒業後はずっとトヨタ自動車アンテロープス所属だったが、アメリカWNBA挑戦を経て、今季からスペインのリーグに移籍する。
「オリンピックでそれほど差を感じたわけではありません。でも、国内だけで戦っているとどこかで差が出てくると感じました。一度、自分のコンフォートゾーンから抜けて新しい場所でプレーしたかった」(ステファニー)