画像が削除されたとの情報は19日、ユーザーのトム・コーツが指摘したことで広まった。筆者のアカウントでも、2011年半ばから2014年の間に投稿した写真が削除され、リンクが機能しなくなっていることを確認した。原因は、リンク短縮ドメイン(運営元がユーザーの活動を追跡するために生成する新しいURL)に関係している可能性が高い。
ツイッターは2006年にサービスを開始したが、画像投稿機能は2011年夏まで正式導入されなかった。
掲示板サイトReddit(レディット)にあるインターネットデータ保存に関するフォーラム「Datahoarder」の一部ユーザーは、Xのオーナーであるイーロン・マスクが、数年前から保有しているドメイン「X.com」にXのサイトを移行する作業の際、何らかの不具合が生じたのではないかと推測している。もうひとつの説は、Xが画像ホスティング費用の削減を試みているというものだが、これも推測の域を出ない。
筆者は19日、Xに電子メールで問い合わせを行ったが、今のところ回答はない。
Xは、マスクにより2022年10月に440億ドル(現在の為替レートで約6兆4000億円)で買収されて以降、一連の大きな変更が行われてきた。直近では、「ブロック」機能を廃止するとマスクが発表。同機能はサイトの悪用やストーカー行為を阻止するための重要なツールであり、廃止の決定は激しい反発を呼んだ。ただ、実際に廃止されるかは分からない。
今回の画像削除は単なる事故で、古い画像はいずれ復活するかもしれない。しかし、事故であろうとなかろうと、Xが徐々に不安定化していることは確かだ。最近では、ハワイ・マウイ島で発生した大規模な山火事をめぐるデマがあふれており、Xがもはや信頼できる情報源ではなくなっているのは明らかだ。そして悲しくも、かつては重要なウェブサイトであったツイッターに代わる世界的な人気サービスは、今のところない。
(forbes.com 原文)