マーケティング

2023.08.19 11:00

「バズ」を生み出す明円卓。はじまりは両親へのプレゼンだった

クリエイティブディレクターの明円卓。原宿の「友達がやってるカフェ」にて

このお店は、ノンアルコールなので全年齢の方にご入店いただけるのですが、「子ども扱いしない」というのを徹底しています。「10代の人も入れます」「お酒を飲めない人のためのお店です」とはうたいません。
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10代の“大人のような体験がしたい“という潜在的な欲求に、「10代でも入れるバーですよ」と呼びかけるのは違う。単純にただ提供されているものがノンアルコールというだけで、お客さんを“舐めない”ことを意識しています。

これからも広告や飲食店など様々なフィールドで、企画を生み出し続けたいと思っています。マイルールとして、毎月何かしらの新しいニュースを出すようにしているんです。少なくとも半年先までは予定を立てるようにしていて、何もない月は無理やりにでも「この日にローンチする」と決めて、そこから逆算で企画したりもします。

「夢なんてなくてもいい」

今は世の中の課題が多岐にわたっていて、しかも難解です。それを解決する企画を実現するとなった時に、「人とのつながり」はとても大切です。1人で考えられることなんてないので。僕もけっこう、他力本願なんですよ。

人を集めるポイントは2つ。まずは企画の種になるアイデアが面白いこと。元も子もないですが、面白ければ人は集まってきます。つまらないものに人を巻き込むと、みんなを不幸にしてしまいます。
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続いて、その人に求めていることと、その人のモチベーションのマッチング。これは非常に大切にしています。条件だけでなく想いも合わせて伝え、先方のメリットも考えてすり合わせます。

「30 UNDER 30」受賞者世代である10〜20代の方々は、将来について悩むことも多いかもしれません。個人的には、夢なんてなくてもいいと思います。僕は、自分のやりたいことや夢はありません。「人から喜ばれるものをつくるのが好き」「人から求められることをする」そういう考え方もアリだと思います。

広告はまさにそれを叶える場所だと思っています。夢なんてなくていい。あるならそれに向けて全力で行動する。深く考えず、自分の好きなことに正直になってもらいたいですね。


アートからビジネス、 スポーツにサイエンスまで、次代を担う30歳未満の若者たちをエンカレッジするアワード「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」。今年の受賞者は、8月24日12時に発表予定だ。受賞者の選出にご協力いただいたアドバイザリーボードのインタビューを特設サイトにて公開中>>

文=釘崎彩子 取材・編集=田中友梨 撮影=小田光二

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