ニューヨーク市の禁止措置は即座に実施され、市の機関は30日以内に市所有のデバイスからTikTokを削除する。また、職員がそれらのデバイスでアプリを使用することを禁止する。
ニューヨーク州は、すでに州のデバイスでのTikTokの使用を禁止している。ニューヨーク市の決定は、市のサイバーコマンド部門による調査を受けたもので、同部門はこのアプリが市の技術ネットワークに対する脅威と見なしたという。
ニューヨーク市役所の広報担当者はフォーブスの取材に「今回の禁止措置は我々が、常に安全な方法でこれらのプラットフォームを使用していることを確認するための手段だ」と語った。一方、ニューヨーク市長のエリック・アダムスのTikTokアカウントには「このアカウントは2023年8月までニューヨーク市によって運営されていました」との文言が表示されている。
フォーブスは昨年10月の記事で、バイトダンスがTikTokのデータを用いて通じてフォーブスの記者を含む米国ユーザーの位置情報を監視しようとしていたことを報じた。また、8月のレポートでは、TikTokとバイトダンスの数百人の従業員が、以前中国の国営メディアで働いていたことを伝えていた。
米議会は昨年12月、1兆6000億ドル規模の政府支出法案の一部として、連邦政府のデバイスからのTikTokの利用を禁止する法案を承認した。この法案は、政府職員が連邦政府のデバイスやネットワーク上でアプリをダウンロードしたりアクセスしたりすることを禁止するもので、約30州で同様の禁止措置がとられたことに続くものだ。
バイデン政権は3月、中国に拠点を置く所有者がバイトダンスの株式を手放さない限り、米国内でTikTokを禁止すると脅しをかけた。この動きは、超党派の議員グループが、米国人にとって「許容できないリスクのある外国のテクノロジー」を商務省が禁止できるようにする法案を提出した1週間後のことだった。
米国ではモンタナ州がTikTokの利用を全面的に禁止しており、テキサス大学オースティン校やオクラホマ大学、ボイジー州立大学、オーバーン大学などの大学も、キャンパス内のWi-FiでのTikTokの利用を禁止している。
(forbes.com 原文)