ゼルダ新作の記録的売上、日本のGDP増加に貢献か

Veebass / Shutterstock.com

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5月に発売されたNintendo Switch用ゲームソフト『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が、2023年4~6月期の国内総生産(GDP)を押し上げるのに貢献した可能性があることが、毎日新聞の報道により明らかになった。ゲーム史上まれに見る期待作となった同作がもたらした経済効果が浮き彫りとなった。

個人消費は前期比で0.5%減少したが、そのうちビデオゲームなどの「半耐久財」は2.8%増加した。毎日新聞は、匿名の内閣府担当者の話として、第2四半期に発売された新しいゲームソフトがこれに大きく貢献したと報じている。

4~6月期には、ゼルダ新作のほか、カプコンの『ストリートファイター6』やスクウェア・エニックスの『ファイナルファンタジーXVI』などの注目作が発売された。ストリートファイターとファイナルファンタジーの新作はいずれも好調な売り上げを記録したが、大きな期待を集めていた『ティアーズ オブ ザ キングダム』は最も早く売れた任天堂ゲームとしてギネス世界記録に認定された。

4~6月期のGDP成長率は年率換算で6%と予想を上回ったが、その主な要因は輸出の増加であり、国内消費と投資は予想を下回った。

任天堂が今月行った第1四半期決算発表によると、『ティアーズ オブ ザ キングダム』の6月30日時点での販売本数(ダウンロード版含む)は1851万本で、同期に販売したソフト全体の「約半分」を占めている。

人気ゲーム『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編として期待を集めていた『ティアーズ オブ ザ キングダム』は今年5月、Nintendo Switch専用ソフトとして発売されるやいなや、絶賛の嵐を生み、わずか3日間で1000万本を売り上げた。パッケージ版の売り上げのみを見ると、米国での販売本数は人気小説「ハリー・ポッター」シリーズを題材としたワーナー・ブラザースの『ホグワーツ・レガシー』に次ぐ2位となっている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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