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2023.08.17 13:30

「ベトナムのEV王」が資産6.5兆円、アジア5位の富豪に

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ベトナムの複合企業ビングループ傘下の電気自動車(EV)メーカー「ビンファスト・オート」は8月15日、ナスダック市場に上場した。株価は急騰し、同グループの創業者でベトナム一の富豪として知られるファム・ニャット・ブオンの保有資産は445億ドル(約6兆5000億円)に到達した。

ビンファストの株価は15日の市場で255%急騰し、ブオンの資産に390億ドルを追加した。ベトナム最大の複合企業で不動産、小売、家電、ヘルスケアなどにも注力するビングループを率いる彼は、アジア5位の富豪に浮上したとフォーブスは試算している。

ビンファストは、カジノ王のローレンス・ホーが設立した特別目的買収会社(SPAC)のブラック・スペード・アクイジションと合併し、ニューヨークでの取引を開始した。この取引で、ビンファストの企業価値は当初230億ドルとされていた。

しかし、同社の時価総額はその4倍の850億ドルに達し、ゼネラル・モーターズ(460億ドル)やフォード(480億ドル)を上回っている。しかしテスラ(7390億ドル)や中国のBYD(930億ドル)は下回っている。

華々しいデビューを飾ったビンファストだが、浮動株比率が低いことを考えると、この上昇が持続するかどうかは未知数だ。提出書類によると、ブオンは、ビングループやその関連会社を通じて合併後のビンファストの普通株式の99%を実質的に保有している。

ビンファストは、ハノイの東120キロの港湾都市ハイフォンの製造拠点で年間30万台の生産キャパシティを持っており、昨年11月に米国への出荷を開始。テスラに挑もうとしている。今年後半にはカナダとヨーロッパへの出荷も予定している。同社はまた、2025年までに年間約15万台を生産可能な工場をノースカロライナ州に建設中だ。

しかし、上場目論見書によると、同社は国際的な事業拡大を加速させてもなお赤字が続いており、今年第1四半期には約5億8800万ドルの純損失を計上した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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