つまり、iPhone SEは高性能でありながら、他のiPhoneよりはるかに手頃な価格で入手可能なデバイスという位置づけで登場した。第2世代と第3世代のiPhone SEでもこのコンセププトは踏襲され、いずれも外観はiPhone 8とほぼ同じだった。しかし、アップルはSEの次期モデル(第4世代)で、これまでの手法を一新させる可能性がある。
アップル関連のリークで知られるUnknownz21が最近ツイートした情報によると、次期iPhone SE(通称、iPhone SE 4)には、初めてFace IDが搭載されるという。その理由は、次期iPhone SEがiPhone 14をベースにするからだという。従来のiPhone SEは比較的古いモデルの筐体をベースにしていたので、これは大きな変化を意味する。
しかし、このリークが正しければ、これまでの伝統を破る最大の変化は他にもある。情報によると、次期iPhone SEにはLightningコネクタに替えてUSB-Cコネクタを採用するほか、iPhone 15 Pro以降の端末で消音スイッチの代わりになると予想されているアクションボタンが搭載され、リアカメラは1つになるという。
アップルにとって、既存のiPhoneのデザインを変更してSEを作るのは、これが初めてだ。USB-Cコネクタへの切り替えに関しては、次期SEの発売までに欧州連合(EU)が対応を義務付けているため、それほど驚くことではない。
しかし、既存のデザインにアクションボタンという新たなハードウェア機能を追加したり、リアカメラをダウングレードするのは前代未聞であり、最も驚くべき点といえる。アップルは、古いデザインの端末に超高速の最新プロセッサを搭載し、低価格で提供することに誇りを持っており、旧モデルより機能を低下させたことはない。同じことは、Apple Watch SEにもいえ、現行モデルの外観はApple Watch 6と瓜二つだ。
筆者は、Unknownz21のリーク情報が、SEシリーズが新たな方向に進んでいることを示唆していると考えている。次期iPhone SEがiPhone 14に類似したものになりそうだという指摘は、著名アナリストのミンチー・クオからも上がっていた。
iPhone SE 4のリリースは早くても来春以降で、2025年になる可能性もあるという。
(forbes.com 原文)