アマンリゾーツ インターナショナル CEO「東京は私どものサービスを提供するのに最もふさわしい場所」[CEO’S VOICE]




唯一無二のエレガンスとホスピタリティこそがアマンの提供するライフスタイルの価値。

昨年12月、アマンの世界初の都市型ホテル、そして日本初のアマンとして東京・大手町の高層ビル上層階にオープンした「アマン東京」。今春、そのグランドオープンに際して来日したのが、アマンの伝説的創業者エイドリアン・ゼッカのあと、CEOに就任したオリヴィエ・ジョリヴェだ。

「東京は世界で最も洗練された都市であり、私どものサービスを提供するのに最もふさわしい場所です。ですからこの地にオープンすることに迷いはありませんでした。実際にこの空間を目の当たりにすると、私どもの判断が正しかったことを強く実感しています。特にこのガーデンレセプション(ロビー)を見てください。すべてが混み合った東京の真ん中に、これだけの広大な空間をつくること。これこそが、アマンのアマンたるゆえんです」

高さ約30mを誇る吹き抜けのロビーだけではない。最もスタンダードなデラックスルームでさえ広さは71㎡、また全長30mのプールを擁する2,500㎡のウェルネスゾーンなど、その圧倒的なスケール感は他の外資系ホテルと一線を画すものだ。

「もうひとつ、世界初の試みがあります。スパ&ウェルネスの会員組織『AMAN CLUB TOKYO』です。究極のアマンジャンキーたちは、アマンのヴィラ(別荘)を購入することで、アマンのライフスタイルを手に入れることができますが、ここ東京にはヴィラがありません。そこで東京の皆さまにも満足していただこうと、この会員組織をつくったのです。入会金ほか、かなりの高額ですが、すでに多くの方々にご入会いただいています。アマンならではの新たなサービスとして、今後も展開していきたいですね」

ということは、これからも東京と同じような都市型のアマンを計画しているのだろうか?

「他都市での計画はあります。ただしアマンをつくるには、東京のようなエレガントな街でなくてはなりません。その街のもつエレガンスと融合し、かつアマンならではのホスピタリティを提供できる唯一無二のホテルをつくるべく、さまざまな計画を進めているところです」

ぴたりフィットしたエルメスのスーツを颯爽と着こなすジョリヴェ氏。その自信に満ちた表情には、前任者が築き上げてきた哲学を継承しながらも、確実にアマンの新しいスタイルとビジネスを生み出していこうという、強い決意が漲っていた。

この記事は 「Forbes JAPAN No.13 2015年8月号(2015/06/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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