経済・社会

2023.08.15 13:00

いまだ犠牲者の捜索が続く、過去100年で最悪のハワイ・マウイ島の山火事

捜索済みは被災地域の3パーセント

現在もハワイ州が発出した非常事態宣言は続き、州はマウイ島への不要不急な渡航を控えるよう呼びかけている。
現在の「避難センター」があるオアフ島のケエヒラグーン·メモリアル

現在の「避難センター」があるオアフ島のケエヒラグーン·メモリアル


ハワイ・コンベンションセンターに開設された支援センターは、8月13日正午をもって閉鎖され、ホノルルのニミッツハイウェイにあるケエヒラグーン・メモリアルに移転した。避難のための無料シャトルバスは現在も運行し、すでに約4万6000人がマウイ島のカフルイ空港から離島したそうだ。

マウイ郡当局によれば、犠牲者のうちこれまでに身元が特定されたのは2人だけで、ほとんどの遺体は損傷がひどい状態だという。これまでのところ被災地域の3パーセントしか捜索されていないことも公表され、現場の惨状やいまだ混乱している様子が見てとれる。現地を視察したグリーン州知事は、「まるで爆弾が爆発したようだった」と述べていた。
マウイ島の住民が行方不明者探索のために開設したフェイスブックのページ

マウイ島の住民が行方不明者探索のために開設したフェイスブックのページ


行方不明者の捜索もままならず、マウイ島の地元住民は行方不明者の現状を把握するためのFacebookグループを作成し、情報提供を呼びかけている。このカウントには、まだ行方不明が1300人以上リストされているという。報道によれば、いまもマウイ島の約1万3000人近くが停電の影響を受けている。

今回の山火事の原因についてだが、いまだ調査中で、州は専門家を同島に派遣し、何が火元となったのかさまざまな可能性を調べている。

文=岩瀬 英介

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