ソフトクリームマシンも温暖化対策へ。新たな冷媒に変更

プレスリリースより

1951年から日本でソフトクリームを販売しているソフトクリームの老舗、日世は、地球温暖化対策を施した新しいフリーザーの販売を開始した。お店に置いてあって、ソフトクリームがニューッと出てくるアレだ。あの中にはソフトクリームの材料を冷やすフリーザーがあり、その冷媒にはこれまで代替フロンが使われていたのだが、日世はフロア型と卓上型の標準タイプ2機種を改良し、冷媒を変更した。オゾン層破壊対策として広く使われている代替フロンだが、これには厄介な問題があったのだ。

1980年代にオゾンホールが発見されると、1987年にはモントリオール議定書でオゾン層を破壊する物質が特定され、規制の動きが始まった。その代表格が、冷蔵庫や冷房機に多く使われていたフロンだ。そこで、各国はオゾン層破壊の原因となる塩素などを含まない代替フロンへの切り替えを進めた。そのおかげで2020年にはオゾンホールの縮小が確認され、経済産業省によれば今世紀半ばにはオゾンホールはなくなるということだ。

じつに素晴らしい結果だが、代替フロンは、じつは強力な温室効果ガスだった。二酸化炭素の何倍の温室効果があるかを示す地球温暖化係数{GWP」は、一般的にフリーザーに使われる代替フロンR404Aがなんと3920。二酸化炭素を含む温室効果ガス排出量全体からすると、代替フロンは約1.9パーセントとわずかだが、パワーは4000倍だから放っておくわけにはいかない。
フロア型CI-6748WT(左)と卓上型CI-9724AT(右)

フロア型CI-6748WT(左)と卓上型CI-9724AT(右)


そこで日世は、主力製品を、オゾン層を破壊せず、温室効果はR404Aの3分の1という新冷媒R448Aを使用する新型に切り替えた。型番は従来品と異なるが、HACCAP(危害要因分析重要管理点)に従った衛生管理支援など、従来に備わっていた機能はそのまま継承される。今後発売される機種には、新冷媒が使われるということだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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