バーガム知事は地元ラジオ局WDAY Radioに対し、新たな方針は教員不足に対応するための「緊急措置であり、永続的解決策ではない」と強調した。
昨年12月には、ミズーリ州カンザス市郊外のインディペンデンス学区が、週5日の授業に必要な人員が足りないことを理由に、週4日制への移行を発表。同学区は児童・生徒1万4000人近くが学んでおり、米国で週4日制を導入した学区としては最大級となる。
CBSニュースがまとめたデータによると、週4日制を導入する学区は全米で900近くに上り、2020年の650学区から急増した。CBSは、これまでは授業日数の削減は地方の小さな学区で行われることが多かったが、最近ではインディペンデンスのような大きな学区での導入が増えていると指摘している。
リーチ大学(Reach University)は、教員不足に対処するため、アラバマ、アーカンソー、カリフォルニア、ルイジアナの各州で用務員やバス運転手、学習補助員などの学校職員のために教職免許取得コースを提供。テキサス州では、教員の離職率を下げるため、優秀な教師に年間10万ドル(約1400万円)以上の給与を払う予算を学区に与える法案が下院を通過し、上院で検討されている。
米国では新型コロナウイルスの流行が始まって以降、教員不足が悪化の一途をたどっている。フロリダ教育協会によると、特に問題が深刻なフロリダ州では、8月時点で教員8000人と職員6000人が不足。バージニア州当局によれば、同州では6月時点で専任教員3500人以上が不足していた。
教員不足は特別支援学校にも影響を与えている。ロードアイランド州プロビデンスでは、特別支援を要する児童・生徒や依存症から回復中の子どものための学校2校が、教員不足を理由に2022~23年度をもって閉鎖したと、地元紙プロビデンス・ジャーナルが伝えている。
ブラウン大学アネンバーグ校のデータによると、全米で2022~23年度に生じた教員欠員数は3万6000人で、さらに16万3000人の教員が適切な資格なしに教職についている。
(forbes.com 原文)