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2023.08.15 08:00

AIブームで急成長、台湾の半導体メーカー「アルチップ」の野望

米中間の緊張は依然として高まっており、アルチップは中国本土の市場からの撤退を迫られている。「米国の顧客の中には、中国企業のリソースを使わないよう要求してくるところもあるため、日本と台湾のリソースを増やしました」とシェンは述べ、東南アジアにも子会社を置く計画だと付け加えた。

アルチップは2019年10月に北米事業を立ち上げ、昨年の売上高の約40%を米国が占めていた。次いで中国が27%、日本が14%、台湾が10%だった。シェンは、AIブームに後押しされた米国市場が、今後3〜5年間、同社にとっての最大の市場になり、そのシェアは80%に達する可能性があると予想している。中国は政治的緊張が続いているため、売上の伸びは限定的になると考えている。

自動運転向けのAIチップ

アルチップのチップは、特定の用途のために設計、製造されるASICチップとして知られている。調査会社アライドマーケットリサーチのレポートによると、2018年に150億ドル規模だった世界の集積回路(ASIC)市場は、2026年までに280億ドルに達し、2019年から2026年までの年平均成長率(CAGR)は9%と予測されている。

シェンは自動車分野でもさらなる成長を目指しており、米国と中国の市場向けに電気自動車(EV)の自動運転向けのチップを投入する。自動車向けのチップは今年、同社の売上高の最大2桁台を占めると見込まれている。ガートナーのアナリストであるプリーストリーは、自動運転車の普及がAIチップの需要を促進すると見込んでいる。「AIチップは、2027年までに20%以上の新車に搭載されることになる」と彼は語った。

アルチップは、Aブームの追い風を受けて今年の売上高が2桁台の伸びになると予測している。「当社は最先端テクノロジーに引き続き注力し、大手サプライヤーとのパートナーシップの拡大にも努めていきます。私たちは設計サービスに重点を置いており、顧客と競合する製品を作ることはありません」とシェンは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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