アルチップは2019年10月に北米事業を立ち上げ、昨年の売上高の約40%を米国が占めていた。次いで中国が27%、日本が14%、台湾が10%だった。シェンは、AIブームに後押しされた米国市場が、今後3〜5年間、同社にとっての最大の市場になり、そのシェアは80%に達する可能性があると予想している。中国は政治的緊張が続いているため、売上の伸びは限定的になると考えている。
自動運転向けのAIチップ
アルチップのチップは、特定の用途のために設計、製造されるASICチップとして知られている。調査会社アライドマーケットリサーチのレポートによると、2018年に150億ドル規模だった世界の集積回路(ASIC)市場は、2026年までに280億ドルに達し、2019年から2026年までの年平均成長率(CAGR)は9%と予測されている。シェンは自動車分野でもさらなる成長を目指しており、米国と中国の市場向けに電気自動車(EV)の自動運転向けのチップを投入する。自動車向けのチップは今年、同社の売上高の最大2桁台を占めると見込まれている。ガートナーのアナリストであるプリーストリーは、自動運転車の普及がAIチップの需要を促進すると見込んでいる。「AIチップは、2027年までに20%以上の新車に搭載されることになる」と彼は語った。
アルチップは、Aブームの追い風を受けて今年の売上高が2桁台の伸びになると予測している。「当社は最先端テクノロジーに引き続き注力し、大手サプライヤーとのパートナーシップの拡大にも努めていきます。私たちは設計サービスに重点を置いており、顧客と競合する製品を作ることはありません」とシェンは語った。
(forbes.com 原文)