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ゼルダ新作に刺客 今年最高のゲームは『Baldur’s Gate 3』か

Larian Studiosの新作RPG『Baldur’s Gate 3』(MardeFondos / Shutterstock.com)

筆者は以前、Nintendo Switch用ゲームソフト『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が、2023年のゲーム・オブ・ザ・イヤー(GOTY)を総なめにすることはほぼ間違いないと書いた。今年は新作ゲームの当たり年となっているが、そんな中でもゼルダは、その無限大の独創性によって、絶賛の嵐を巻き起こした。

だが、筆者の考えは見切り発車だったかもしれない。その後に登場した「眠れる巨人」を見過ごしていたのだ。それは、Larian Studios(ラリアン・スタジオ)の新作RPG『Baldur’s Gate 3(バルダーズ・ゲート3)』だ。

同作はハードコアゲーマー向けのニッチな作品とみられていたが、今月4日に発売されるや否や、予想外のヒットを記録。PCゲーム配信プラットフォーム「Steam(スチーム)」では6日、ピーク時のプレイヤー数が80万人を超えた。今年最高どころか、ここ数年で最高のゲームとも称されており、RPGの黄金時代に回帰しつつも、現代的要素を取り入れた作品として称賛されている。

各メディアによる同作のレビューは、じわじわと出始めている。すでにスコアを出しているメディアもいくつかあるが、今の段階で最終評価を下すのは早まった感がある。というのも、レビュー用のソフト配布が遅かった上、ゲーム自体のボリュームが膨大だからだ。


だが、批評サイト「メタクリティック」では本記事の執筆時点で、スコア付きレビュー6件をまとめた総合スコアとして、95点がついている。さらに数十件ある「進行中」のレビューには「バルダーズ・ゲート3はまったくもってすばらしい」(PCゲーマー)や「ラリアンの過去作をあらゆる面で改善した傑作RPGであり、シリーズの後継作としてふさわしい」(DualShockers)といった賛辞があふれている。最終スコアは、満点の10や9.5のオンパレードとなることだろう。

レビュー145件で総合スコア96点を獲得している『ティアーズ オブ ザ キングダム』の評価が変わらなかったとしても、バルダーズ・ゲート3はその真の競争相手となるゲームだ。ティアキンが、今年の「ゲームアワード」をはじめ主要ゲーム賞の多くを受賞する可能性はもちろんあるが、その最大のライバルが現時点ではバルダーズ・ゲート3であることは明らかだ。

ただし、間もなく発売されるベセスダの超大作『Starfield』(スターフィールド)も大きな期待を集めている。同社の作品は過去に、幾度となくGOTYを獲得してきた。筆者もこれまで、スターフィールドならティアキンに対抗できるかもしれないと考えていたが、それでもその可能性は低いように思えた。

だが、バルダーズ・ゲート3は傑作であり、プレイヤー数を見ればニッチなゲームとは決して言えない。一般層への訴求力は、開発元のラリアンを含め、誰にも予想できなかったほどだ。今年最高とまではいかなくとも、最高峰のゲームの1つとなることは間違いない。ティアキンがない年であれば、他を大きく引き離して先頭を走っていたことだろう。だが、今年ほど競争が激しい年は、筆者の記憶ではあまりない。次は、スターフィールドのお手並み拝見といこう。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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