一方、今月もおそらく、全米で4000人を超えるライダーが愛車盗難の被害に遭うと予想される。全米保険犯罪機構(NICB)がこのほど発表した車両タイプ別盗難リポートによると、2022年のバイク盗難数は前年比7%増え、3年連続の増加となった。
2022年には月平均4561台のバイク盗難が報告されている。2月は2879台と少なかったが、以後だんだん増え、7月にピークの6394台となった。盗難台数は、5月から10月にかけての温暖な時期に月平均を上回っている。
同年にバイクの盗難報告数が最も多かった州はカリフォルニアで、被害数は9838台と米国全体の30%を占めた。以下、フロリダ(4563台)、テキサス(4145台)と続いている。
ちなみに、「最も盗まれやすい」バイクのメーカーはホンダとなっている。2022年に盗難被害が報告されているバイク5万4736台のうち、1万631台をホンダが占めた。2位以下はヤマハ(8358台)、ハーレーダビッドソン(6333台)、カワサキ(6260台)、スズキ(4886台)となっている。
不幸中の幸いは、盗まれたバイクのうち4割超が取り戻されていることだ。警察の努力のたまものである。非営利団体のNICBも、保険金詐欺に関与している犯罪組織の摘発で州や連邦政府の法執行機関に協力している。
実のところ、所有するバイクを誰かに本気で狙われれば、盗まれるのを防ぐのは難しい。とはいえ、オーナー側もできる限りの対策はとるようにしたい。愛車を盗まれ、怒りにうち震え、生活に不便をきたし、経済的にも損害を被り、さらには人間不信に陥る可能性を少しでも減らすために、誰でもできる簡単な方策をいくつか紹介しよう。