同社の取締役のファン・チェンが保有する株式の価値は、8月4日に約19億ドル(約2700億円)相当に上昇した。ナスダック市場で取引されるリ・オートの株価は、今年3月15日の安値の21.35ドルから2倍以上に上昇し、3日に史上最高値の46.54ドルを記録した。
同社のリ・シャン(李想)CEOの保有資産は、先週末のフォーブスのリアルタイム・ビリオネア・リストで82億ドル相当と算定されていた。
リ・オートはここ数年、中国で最も人気のあるEVメーカーの1つに浮上しており、4日時点の時価総額は480億ドルと、フォード(510億ドル)やGM(500億ドル)に匹敵している。同社は、2023年のフォーブスの世界トップ上場企業リストの「グローバル2000」で1691位にランクインした。
リ・オートは2023年7月に前年比227.5%増の3万4134台を販売していた。
自動車情報サイト「オートホーム」の共同設立者のファンは、1999年6月から2016年10月まで、同社の副社長を務めていた。彼は河北科学技術大学でコンピュータサイエンスの学位を取得した。
北京に本拠を置くリ・オートは、ウォーレン・バフェットが支援する比亜迪(BYD)ほどの世界的知名度はないが、世界最大のEV市場である中国での好調な販売から利益を得ている。
インターネット業界出身の李想によって2015年に設立された同社は、テスラのピュアEVと差別化するため、EREV(エクステンデッド・レンジEV)と呼ばれるシステムを採用している。このシステムは、バッテリーパックと内燃エンジンの双方から電力を供給し、コストパフォーマンスが良い上に、航続距離が長い点が評価されている。
リ・オートは、フードデリバリーの美団(Meituan)や、TikTokの運営元のバイトダンスなどの支援を受けており、2020年7月にナスダックに上場し、2021年8月に香港市場にも上場した。美団の創業者の王興は2019年から同社の取締役を務めている。
(forbes.com 原文)