女は主に、ゼレンスキーによる南部ミコライウ州の暫定的な訪問日程を探り出そうとしていたという。女は同州オチャキウ市在住で氏名は公表されていない。
女はさらに、ウクライナの電子戦システムや弾薬庫の位置を特定することも指示されていた。ロシアはそれらの施設を空からの攻撃の目標にする計画だったとされる。
ロイター通信などによると、ミコライウ州の州都ミコライウ市や、同じく南部の港湾都市オデーサなどの黒海沿岸地域はここ数週間、ロシアによるミサイル攻撃などが続いている。
SBUは、女がロシア側に情報を渡そうとしていた「現場を押さえた」とし、現在は「追加の安全措置」を講じているとも説明している。
SBUによると、女はミリタリーショップの元販売員で、仕事上のつてを利用して情報収集に当たっていた。目標とされた地域に車で行き、ウクライナの施設の写真や動画を撮影していたともされる。
ロシアが2022年2月にウクライナに全面侵攻して以降、ゼレンスキーは複数回命を狙われている。ゼレンスキーは同月に行ったテレビ演説で、ロシアは自分を「第一の目標」、家族を「第二の目標」に据えたと述べていた。
ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領府顧問は同年3月、地元メディアのウクラインシカ・プラウダに、同国情報機関の見解として、大統領は侵攻後、十数回におよぶ暗殺の試みを切り抜けたと明らかにしている。
拘束された女は、最長で12年の禁錮刑を科せられる可能性がある。
(forbes.com 原文)