SNS戦略で急成長の米化粧品ブランド「エルフ・ビューティー」

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インフルエンサーに愛されているメイクアップブランドの「e.l.f.(エルフ)ビューティー」は先日、18四半期連続の売上高の増加と市場シェアの拡大を報告した。同社は、TikTokで1850万人のフォロワーを持つメレディス・ダックスベリーなどの大物インフルエンサーを起用したマーケティング戦略を成功させている。

時価総額が72億5000万ドルの同社は8月1日、第1四半期(4月~6月)の売上高が前年同期比で76%増の2億1630万ドル(約307億円)に達したと発表。エルフは、2024年度の通期の見通しを、前年比で37~39%増の7億9200万ドルから8億200万ドルに引き上げた。

タラン・アミンCEOによると、エルフは直近の18四半期において、いずれも20%以上の成長を遂げている。同社の売上高の伸びは、業界トップのロレアル(今年の成長率は8%)やエスティローダー(同10%のマイナス)を大きく上回っているとロイターは報じている。

エルフは、自社の成長がSNSに精通したマーケティングチームのおかげだと述べている。同社のチーフデジタルオフィサーのエクタ・チョプラは、女性ゲーマーを起用したことや、TikTokのマイクロインフルエンサーとの取り組み、BeReal(ビーリアル)のような新たなSNSプラットフォームの早期の採用で、Z世代からの支持を獲得したと述べている。

TikTok側も、エルフとそのマーケティングパートナーのTinuitiを、このプラットフォームがビジネスに何ができるかを示すケーススタディに取り上げ、新たな「オールウェイズ・エンゲージド」の戦略で企業はクリックスルー・レートを90%以上に引き上げられると述べている。

エルフは今年初めにアメリカン・イーグルと手を組み、人気のドラマ『アウターバンクス』の女優のカーラシア・グラントと新なたキャンペーンを展開したほか、女優のジェニファー・クーリッジを起用した初のスーパーボウルの広告をオンエアした。さらに、2021年にはメキシカン・フード・チェーンのチポトレといくつかの商品を発売した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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