北米

2023.08.04

国際送金のフィンテック「Checkout.com」創業者が慈善団体を設立

「Checkout.com」の創業者でCEOのギヨーム・ポサーズ

欧州で最も裕福なテック系ビリオネアの1人で、国際送金のフィンテック企業「Checkout.com(チェックアウト・ドット・コム)」の創業者でCEOのギヨーム・ポサーズ(Guillaume Pousaz)が妻とともに慈善財団を設立した。

「ポサーズ・フィランソロピー」と呼ばれるこの財団は、子どもたちのための「質の高い安全な教育」を支援することを目的としており、カーン・アカデミーやグローバル・スクール・リーダーズなどの教育系の非営利団体(NPO)と提携している。

家族とドバイに住むポサーズは、2021年8月、財団をチャンネル諸島のタックスヘイブンであるジャージー島の金融サービス委員会に登録したが、Checkout.comの評価額はその翌年の1月に10億ドルを追加調達した後に400億ドル(約5兆7500億円)に達していた。しかし、フィナンシャル・タイムズによると、2022年11月に同社は社内の評価額を110億ドルに引き下げていた。

プーサズ・フィランソロピーのウェブサイトは2022年後半に開設された。

ポサーズはまた、2021年5月に投資会社のZinal Growthを設立し、2023年1月に元CoatueのゼネラルパートナーのLuca Schmidをフィンテックと暗号資産関連の投資を指揮させるために採用した。

シリコンバレーではビル・ゲイツやラリー・ペイジなどのテック系ビリオネアが、家族の財団を設立することを一般的なものにしているが、英国や欧州ではあまり浸透していない。

「北米の起業家は欧州の起業家よりも財団を通じて寄付をする場合が多いが、その多くは直接寄付をしたり、規制上の負担がなく財団と同じような役割を果たす他のタイプの団体を通じて寄付をしている」と非営利団体のファウンダーズ・プレッジの共同設立者のデイヴィッド・ゴールドバーグは述べている。「資産の大半を寄付する場合を除けば、財団を設立しないほうが理にかなっている」と彼は説明した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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