英紙フィナンシャル・タイムズによると、ザッカーバーグはここ最近、全てのエネルギーと時間をAI関連に注いでいるとのことだ。かつてメタバースと仮想現実(VR)に取り憑かれていた彼は、大きく変化したことになる。
メタが実際にAIチャットボットをフェイスブックやメッセンジャー、ワッツアップに導入すれば、同社は今年2月に「AIの友達」を導入したスナップチャットに続くことになる。スナップの「My AI」と呼ばれるチャットボットは、子供に算数を教えることも可能だ。CBSテレビのプロデューサー、ソーニャ・バルマ(Sonya Varma)は6月の記事で、自身の15歳の娘が「My AIは私の親友になった」と言い出したことを明らかにした。
しかし一部の専門家は、チャットボットとの交流は社会に問題を引き起こすことになると指摘している。
カリフォルニア・ポリテクニック州立大学教育学部のアンドリュー・バーン准教授は「私たちはある時点で、いつもそばにいて自分に関心を持ってくれるAIとの間に、人間よりも深い関係を築くことになる」と予想。「誰かがAIに境界線を引くよう訓練しない限り、人はこれにより、対人関係に極めて有害なナルシシズム(自己愛)を習得する」と述べている。
また、未来学者で作家のテオ・プリーストリー(Theo Priestley)は「この問題は避けられないメンタルヘルスの危機につながる。そしてその対処法として、AIのセラピストが処方されるだろう」と述べている。
スナップチャットのAIは、トリビアの質問に答えたり、アドバイスを与えたり、旅行の計画を立てたりできるとされる。さらに、ユーザーに関する知識を蓄え、スナップチャットが適切な広告を配信するためのツールとしても機能する。