「新たな機構」に感動
ライフスタイルが広がるほどに、その時間に寄り沿う時計も必要になる。ドレスアップするなら薄型ウォッチが欲しいし、趣味に没頭したいなら、それに適した機能が欲しい。ただ時計を眺める時間もぜいたくだ。新機構は時計と時間との付き合い方を変えてくれるのだ。GRAND SEIKO|エボリューション9 コレクション テンタグラフ SLGC001
時計ブランドの技術力を測る試金石ともいわれる機械式のクロノグラフが、ついにグランドセイコーから登場。2020年にデビューした薄型ムーブメントをベースにクロノグラフモジュールを組み込んだCal.9SC5は、1/10秒を計測できる高振動と長時間駆動というクロノグラフの理想を実現した。デザインはあえてプレーンなものにしたところにも、グランドセイコーの新しいスタンダードをつくりたいという静かな信念がみえてくる。
PIAGET|ピアジェ ポロ パーペチュアルカレンダー ウルトラシン
ラグジュアリースポーツウォッチ「ピアジェ ポロ」では初となる永久カレンダー。シンメトリーに配置した表示は読みやすく、洗練された雰囲気に。自動巻き式ながらCal.1255Pの厚さは4㎜しかなく、ケース全体の厚さも8.65㎜しかない。グリーンのラバーストラップも付属しており、幅広いシーンで楽しめる。
RICHARD MILLE|RM 66 フライング トゥールビヨン
伝統的な彫金技術を使って、ロックやメタルでおなじみのホーンサインを製作し、フライングトゥールビヨンムーブメントのブリッジ上に配置した。高度な技術を使った高価な時計でありながら、ケースサイドにはスタッズなども配置され、どこか型破りで反体制的な面白さがある。
BLANCPAIN|フィフティ ファゾムス テック ゴンベッサ
モダンダイバーズの原点であり、ダイビング技術の進化をサポートした「フィフティ ファゾムス」。その70周年を飾る新作は、潜水技術の発展とともに機構を進化させた。長時間の潜水が可能になったため、このモデルでは時分針とは独立して動く3時間タイマーを搭載し、ベゼルの3時間の目盛りと組み合わせて使用する。
BREGUET|クラシック パーペチュアル カレンダー 7327
初代ブレゲは、さまざまな複雑機構を開発した天才時計師として知られる。そして現代のブレゲは、その複雑機構を進化させてきた。今年は永久カレンダー機構をアップデート。機構を薄型化し、調速脱進機にはシリコン製のパーツを使って力の伝達効率や耐磁性能を高めた。また初代ブレゲが好んだダイヤルのギヨシェ装飾は、より繊細に。
JAQUET DROZ|ドラゴン・オートマトン
ファンタジーアートの第一人者ジョン・ハウが描いたドラゴンをデザインとしたオートマトン(からくり時計)。プッシュボタンを押すとからくり機構が作動。ドラゴンのトサカや背びれなどが動き、球体が回転。各モデル1本しか製作しないので、幻想的なシーンはごく限られた愛好家だけのものとなる。
PARMIGIANI FLEURIER|トンダ PF ミニッツ ラトラパンテ
昨年は時針を自由に動かす機構で驚かせたが、今年は分針を自由に動かす。サイドのプッシュボタンを押してゴールド針を進めて時間を設定。銀白色の分針と重なると設定時間になったということになる。プレゼンや料理など数分間だけ計測したい場面で便利に使える時計だ。
IWC|パイロット・ウォッチ・クロノグラフ 41 トップガン
IWCのパイロットウォッチは、計器のような機能美デザインが魅力だが、近年は素材やカラーでファッション面でも楽しめるスタイルを構築しつつある。そのひとつがセラミックケースで、精悍なルックスでありながら独特の光沢が美しい。さらに「EasX-CHANGE」システムを採用しており、別売りのストラップとも簡単に交換できる。パイロットウォッチはツールウォッチの代表格だが、IWCはそこに感性的な魅力を加える。それはトップランナーだけの特権だ。