「デザイン・色」に感動
スマートフォン時代になり、時計は“時刻を知るための実用品”という役目を終えつつある。しかしその一方で、ファッションや自己主張のアイテムとして楽しむ人が増えている。そのためデザインやカラーリングで、新たなスタイルをつくり出そうというブランドが増えている。HERMÈS|エルメスH08
2021年にデビューした優美なクッション型ウォッチに新展開。ケースはアルミとスレートパウダーでコーティングした合成グラスファイバーメッシュ製で、不思議なしま模様が現れる。またベゼルは、ポリッシュ仕上げのセラミック製。全体的に硬派な質感になっているが、そこに鮮やかなカラーリングを加えることで腕元を華やがせる。カラーバリエーションはグリーンのほかに、ブルー、オレンジ、イエローがある。
BELL & ROSS|BR 05 GREEN GOLD
航空計器をイメージしたBRシリーズの発展形である「BR 05」は、力強いスクエアケースの四隅をやや柔らかにカーブさせストラップへと流れるようにつなげることで、都会的なラグジュアリースポーツウォッチへと進化させた。その最新作は、華やかなローズゴールドに深みのあるグリーンを合わせ、色気あるムードを演出した。
VAN CLEEF &ARPELS|レディ フェアリー
ダイヤモンドやエナメル技法で表現した妖精の手と魔法の杖がレトログラード分針になっており、上から下へと動くことで現在の分を表示。そして明るく光を放つ夕日の窓がジャンピング式の時表示となる。裏ぶたから見える回転錘には星空のエングレービングが施され、詩的な世界を描き出す。
HARRY WINSTON|プロジェクト Z16
航空宇宙産業で用いられる特殊素材ザリウムをケースに使用する限定コレクション「プロジェクト Z」の16作目は、日付、曜日、月を表示するトリプルカレンダーを搭載。ダイヤルのダイナミックな構造はブランド発祥の地ニューヨークのビルや橋をイメージした。
BVLGARI|オクト ローマ オートマティック
古代ローマの建築物などに用いられる八角形(オクタゴン)のモチーフを、ケースデザインに取り入れた「オクト」は、ブルガリを代表する名作。新しくなった「オクト ローマ」は、全体的なフォルムをやや柔らかにすることで、優美なニュアンスを加えた。ラバーストラップが付属しているのでスポーティにも使える。
ORIS|プロパイロットX カーミットエディション
自社製ムーブメントCal.400を搭載するモダンなパイロットウォッチに、ユニークなコラボレーションモデルが登場。ザ・マペッツの人気キャラクター、カエルのカーミットの体の色をダイヤルに用い、さらにカレンダーの毎月1日にはカーミットの顔が表示される。この日は“カーミットデイ”として、笑顔で一日を送ってほしいというメッセージが込められている。
FRANCK MULLER|グランド カーベックス
3次元曲線の「トノウ カーベックス」で時代の花形となったフランク ミュラーが、アイコンを進化させた。ケースを二重構造にすることで、風防をケースの端のギリギリまで伸長させ、全体のカーブをさらに強めた。ダイヤルにはねじりを加えた特殊なギヨシェ彫りで装飾。細部まで美しさに満ちている。