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2023.08.06 09:15

「錠剤ひとつ」の完全食品NEOFOOD、究極のタイパとなるか

リリースベース(松村)

プレスリリースより

忙しくて食事の時間もとれないとき、ポケットにしのばせておいた錠剤をひとつ取り出して口に入れる。それだけで1食分の必要な栄養素が全部補給できる。画期的と思うか味気ないと思うかは別として、そんなレトロなSF映画みたいな「食品」が誕生した。その名もNEOFOOD(ネオフード)だ。

開発したのは、テクノロジーで食糧問題の解決に挑むフードテック企業レット。食品ロス対策として「訳あり」食品を販売するアプリ「Let」の運営や、代替プロテイン、培養肉などの「イノベーティブフード」の開発、スマート農業技術の研究などを行っている。

NEOFOODの構想が生まれたのは、新しい宇宙食のアイデアを練っていたときだった。宇宙食は、栄養価が高く、飛び散らず、水分を含まず、調理する必要がなく、軽量で持ち運びやすく、長期保存ができるなどの数多くの条件を満たす必要がある。レットはそれを地上でも必要とされる完全栄養食になると考え、「未来食」として開発を始めた。

NEOFOODは口の中で溶ける錠剤なので、水で流し込む必要がない。持ち運びが楽で長期保存が可能なので、非常食にも適している。食欲がなくても完全栄養が摂取できるから、毎日お弁当を作るのが面倒だという人にもいいかもしれない。食べやすい味がついていて、口臭ケアも同時にできるので、会議中でも遠慮なく摂取できる。

ただ、食べることが大好きな人には、錠剤ひとつで「ごちそうさま」なんて世界はデストピアにしか思えない。レットはそんな未来を夢見ているのかと思いきや、やっぱりそこは食の専門家集団。「栄養の摂取」と「食の楽しみ」は分けて考えているという。「必要な栄養素は口臭ケアの一環として摂取してしまい、自分の大好きで美味しいものは変わらず食べ続けることが心と体の健康に良いと考えています」とのこと。うまく使えば、美味しいものを楽しみながらも栄養が偏らずに健康が保てるというわけだ。

レットはNEOFOODの特許を取得した。そのほかの特許も多数出願していて、強固な特許ポートフォリオで独占領域を拡大していくとしている。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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