太陽から最も遠い(地球・太陽間の30倍以上)、8番目の惑星である海王星(Neptune)は、簡単に見つけることができない惑星だ。実際、自動追尾機能のついた望遠鏡を持っていない限り、おそらくこの青緑色の惑星を見たことはないだろう。
「巨大氷惑星」の1つで質量が地球の約17倍ある海王星を、肉眼で見ることは不可能だ(海王星の明るさは約8等級)。
そんな海王星は今週末、月のすぐ近く、それも都合のいい時間帯に現れる。
いつ海王星を見るか
2023年8月5日土曜日に月が昇る頃(住んでいる場所での正確な月の出の時刻はこちらなどで確認できる)、月の輝面比(太陽に照らされている面積の割合)は約89%で、その左下あたりに海王星はある。両者の距離は夜が更けるにつれて縮まっていくので、日付が変わっても見えているはずだ。
海王星を見る方法
ちょっと高性能な10x42か10x50くらいの双眼鏡が必要だ。月と海王星は同じ視野の中に(ほぼ)収まるはずだ。海王星と月の正確な位置関係を知っておくとよいので、Stellarium Web Onlineなどを利用しよう。スマホアプリもいろいろある。
「月と惑星の位置を確認したら、双眼鏡を少しずらして月を視野から外してみてください」と、天文学者のジェフレー・ハントが太陽、月、惑星観測ウェブサイトのWhen The Curves Line Upでアドバイスしている。「微かに光るアクアマリンに似たこの惑星を、夜空の明るい星々と比べてみてください」
月の光がとても強く感じるかもしれないが、じっと海王星を見つめてみよう。
海王星を観測する最適なタイミング
月の近くにくる今週は双眼鏡で見るには絶好の機会だが、大型望遠鏡を使って海王星を観測する最適な時期は2023年9月20日に「衝」を迎える時だ。その夜、地球は太陽と海王星の中間にきて、2つの惑星の距離は最短になる。そのため海王星は夜空でより大きくなり、その円盤は100%照らされるためより明るく見える。
(forbes.com 原文)