AI

2023.08.02

人を傷つけずに注意できる、AIポジティブ変換アプリの実力

プレスリリースより

上司に怒られてすっかりネガティブ思考に陥ったとき、ポジティブな気持ちになるよう励ましてくれるアプリが登場した。その名も「ポジティブ思考」だ。慰めてくれるだけでなく、どうしてもネガティブな内容のメッセージを送らなければならないとき、相手を傷つけないようポジティブな言い回しに変換してくれる機能もある。

アプリケーションやIoT機器の開発販売を行うShare Data(シェアデータ)は、非常にシンプルながらChatGPTを活用して自己肯定感の向上を助けてくれるアプリを公開した。機能は2つ。ひとつは「ポジティブ思考」というもの。今の落ち込んだ気分を書くことで、ポジティブな思考への切り替えを助けてくれる励ましの言葉をくれる。

実際に使ってみた。「失敗続きでみんなに迷惑をかけた。もう辞めたい」と相談すると、失敗は誰にでもある。それは成長の機会だから、辞める前にもう一度自信を持って頑張って、と励ましてくれる。実際の文章はもっと長くて丁寧な感じ。また、「何かも嫌になった」とぼやくと、これもけっこうしっかりとした文章で、感謝の気持ちを持つ、運動、食事、睡眠で体を健康に保つ、趣味を追求するという3つのアドバイスをくれる。

もうひとつの機能は「ポジティブ変換」。たとえば、部下のミスを注意したいとき、伝えたい内容を書くと相手を傷付けない文章に変換してくれる。

これも実際に試してみた。「誤字脱字が多すぎて修正が大変だから気をつけろ」という文章を入れると、「修正が大変なほど誤字脱字が多いけれど、少し気をつけるといいですよ。頑張ってください!」と変換される。

AIの手を借りなくても書けそうな文章だが、最後の「頑張ってください」は、相手に腹を立てているときはなかなか出ない言葉だ。「いっしょに頑張ろうね」的なニュアンスは、とくに部下に対しては必要だろう。これでみんなハッピーというわけにはいかないとしても、こうした気づきのヒントをくれると同時に、反対に自分の相手に対するネガティブな気分も和らげてくれる。

これを使い続けることで、自己肯定感の向上が期待できるとShare Dataは話す。ポジティブ変換されたメッセージでも凹んでしまうナイーブな部下には、このアプリを薦めるといいかも。

現在、iOS版Android版が無料で公開されている。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

ForbesBrandVoice

人気記事