フィンテック企業「Brex」の初期投資家
数学オリンピックの選手からコーダーに転身した彼は、奨学金を得てパリに留学し、JPモルガンに就職した後に、自分のビジネスを始めるために故郷のブラジルに戻ったという。ワイルドライフがモバイルゲームで数本のヒットを送り出した時に、ラザルテは「Pagar.me」という名前の地元の決済関連のスタートアップを立ち上げたばかりの10代の二人組に出会い、メンターを務めた。そして2017年に彼らが「Brex」という新会社を立ち上げたとき、ラザルテは同社の最初の個人投資家の1人となった。その1年後のシリーズBで、彼は同社の唯一の外部取締役となった。
Brexの評価額は昨年、123億ドルに達し、今年初めには年商が5億ドルに達する勢いだと報じられた。同社の創業者の1人のエンリケ・デュブグラスは、今日の成功が、採用の仕方やマーケティングを教えてくれたラザルテのおかげだと述べている。「創業者の多くは投資家にそばにいてほしいと感じるものです。ビクター(ラザルテ)はそれを理解してくれていた」と彼は語った。
少数精鋭での運営をモットーとするベンチマークでは、ウーバーへの初期投資を成功させたビル・ガーリーが2020年に退任しており、ラザルテが新たに参加した今、ベテランのフェントンが次に会社を離れる可能性もある。しかし、ラザルテは今後もフェントンのそばで働くと述べ、ヴィシュリアも「その予測は間違っている」と話した。
ラザルテは、この1年間をニューヨークで過ごした後、新たな仕事のためにベイエリアに戻った。彼は、ベンチマークが今後、彼のルーツであるラテンアメリカに注力するという見方を否定した。
「この会社の投資のアプローチは、非常に厳格な規律に沿ったものだ。初日から仕事を任された私は、数十年後を見据えてベンチマークの価値を高めていく責任を負っている」と彼は語った。
(forbes.com 原文)