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2023.07.31 11:25

約500人が株主に ADDress「株式投資型クラファン」で最高額を達成


法律や社会環境が変化し、さらにはテクノロジーも進化した現在でも、事業が軌道に乗って成長しているミドルステージにある企業が資金調達の手段として利用することは日本では稀なケース。

しかし、佐別当は「海外では資金調達の上限が1億円ではなくより巨額で、そこから上場した企業は何社も生まれている。日本では、株式投資型クラウドファンディングで上場した企業はまだないため、私たちはミドルステージから上場まで持って行きたい」と、近い将来の上場も視野に入れている考えを明かした。

「インベストシューマー」が生まれる時代に

26日の説明会では、アドレス創業時のエンジェル投資家であるスマイルズ代表の遠山正道とジャーナリストの佐々木俊尚、kipples代表の日比谷尚武も登壇して、佐別当を交えたトークセッションも実施された。

日比谷の進行で行われたトークセッションで、遠山は「今後は、お金を払って社員になるという時代になっていくのではないか」とコメント。

「企業の存在意義が問われる現代では、その問いにしっかり応えられる企業はほとんどない。そんな問いに応えられるような、地球にも、私たちにも、社員にも、豊かな幸せをもたらす企業には、お金を払ってでも参加したいと思うはず。そして、そこで支払ったお金もその企業のサービスのための資金になっていくのではないか」と続けた。
スマイルズ代表の遠山正道(右)とジャーナリストの佐々木俊尚

ジャーナリストの佐々木俊尚(左)とスマイルズ代表の遠山正道(右)


また、佐々木は「投資は基本的にお金儲けと思われがちだが、もちろん儲かるに越したことはないものの、まず“応援ありき”という考え方は大事」と言及。

サービスの利用者や提供者などを中心に株主を募った今回のアドレスのように、「かつて生産者と消費者が一体化した“プロシューマー”という言葉が生まれたように、これからは誰もが消費者であり投資家でもあるという、“インベストシューマー”が生まれる時代になってきている」と、今後の展望にも触れた。

トークショーでは、佐別当が登壇した3人に対し、「私としては、エンジェル投資家の方々には、いかに頑張ってもらうか、いかに困ったときに相談するか、いかに力をお借りするかと心がけている。企業として伸びてもらおうと思ってもらうだけではなく、伸びるために働いてもらおうと」と口にする場面も。

「今回集まった約500人の株主にも、今後展開していくことについて、サービスの消費者や提供者としてだけではなく、事業を成長させるため、サービスを良くするためにオーナーシップを持ってもらえれば」と続け、その真意を明かした。

進行の日比谷も、「株主のみなさんには、自分ごととして応援してもらえれば」と佐別当に同調。「“アドレスホッパー”という言葉を実現させたアドレスには、コミュニティ型株主によって企業やサービスを築いていく新たな形でも、その担い手として頑張ってもらいたい」と語り、トークショーの最後を締めた。

▶︎佐別当は、スモール・ジャイアンツ イノベーターとして活動中

文=小谷紘友 編集=督あかり

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