国内

2023.07.28 07:00

創業5年でゲーセン業界3位 「GENDA」急成長を後押ししたコロナ禍の決断

GENDA代表取締役社長の申真衣(撮影=曽川拓哉)

実際に、来店数は次第に回復していったという。後押ししたのは、人々の在宅時間の増加に伴ってアニメなどを観る機会が増え、IP(知的財産)人気が高まったことだ。これにより、ゲームセンターのプライズゲーム(クレーンゲームなど景品獲得を目的としたゲーム)の需要も急増した。

ターニングポイント3 IPOに向け黒字化を達成

セガ エンタテイメントのM&Aにより200店舗のゲームセンターを運営する企業に成長したGENDA。2022年1月期には、売り上げを前年の約10億円から381億円にまで急成長させ、40億円の営業黒字も達成した。IPOを見据えるGENDAにとっては大きな前進となった。
 
さらに、2022年には、北海道でゲームセンターやボウリング場、映画館などを運営していた「スガイディノス」から事業を譲り受けて店舗を拡大。売り上げを460億円、営業利益を42億円に伸ばした。
 
スガイディノスもコロナ禍でダメージを受け、当時23億円の負債を抱えていたが、「北海道民から愛されていて、プライズゲーム人気も回復している。そのなかでGENDAが追加投資をしたことで、業績に貢献するような事業に変化している」という。今年の秋には札幌に新店舗を開店する準備も進んでいる。
 
創業当初の狙い通り、GENDAはM&Aで急成長を果たしてきた。世界一のエンタメ企業を目指し、見据えるのは日本国内のシェアトップを獲得することだ。
 
今回、念願の上場を果たしたことで、さらに売り上げも伸ばし、次なるM&Aの準備も整えているところだ。

文=露原直人 撮影=曽川拓哉

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