キャリア

2023.07.31

長々と続く採用プロセスを乗り切る5つの戦略

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自分にとって理想的な仕事をようやく見つけ、応募することにした。数日後、その会社からスクリーニングのための事前面接の連絡をもらった。その後、自宅でのテスト、性格診断、ケーススタディ、社員との30分の面接を5回、管理職との1時間の面接を2回、そして最高経営責任者(CEO)との最終面接を次々とこなした。気付けば数カ月という異例の長期にわたった審査に辛抱強く耐えたものの、最終結果は「不採用」だった──。

終わりの見えない採用プロセスを経験する求職者は増えている。Josh Bersin Company(ジョシュ・バーシン・カンパニー)とAMSのリポートによると、従業員の新規採用にかかる時間は、2023年に過去最高を記録した。データからは、過去4年間一貫して、採用までの期間が長くなっていることがわかる。

その理由の一つは、リモートワークの増加によって、求職者同士の競争が激化していることがある。雇用主は、採用候補者が増えたように感じ、最適な人材をじっくり探したいと考えるようになった。また、採用や入社後の研修にはコストがかかる。経済の先行きが不透明な現在、企業は誤った決断を下すことを恐れている。

だが、職を探す側の人間としては、長引く採用過程にイライラが募ることもよくある。不採用となったり、企業からの連絡が突然途切れたりした場合はなおさらだ。

長引く求職活動を経験している場合、以下の5つの戦略が、モチベーションの維持・管理に役立つだろう。

採用過程の詳細を確認する


応募者には、採用がどのようなプロセスで進むかを知る権利がある。知っていれば、十分準備した上で臨むこともできるし、辞退することもできる。たいていの企業では、採用プロセスが定められている。そうでない場合は、その企業で働くべきではないという危険信号かもしれない。

詳細を聞くのは早ければ早いほどよく、できれば1回目の面接の最後がいい。一次面接でのチャンスを逃した場合でも、採用担当者または採用責任者にメールを送り、次のステップを聞くことができる。
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翻訳=藤原聡美/ガリレオ・編集=遠藤宗生

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