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気候・環境

2023.08.03 07:00

「世界で最も暑い日、暑い月」記録更新 いま知っておくべき気候変動

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本項では、自然と気候に関する重要なニュースを取り上げています。自然と気候に関する最近のトップニュースは、7月4日に世界は最も暑い日を記録したこと、EUのグリーン転換に年間7600億ドルが必要であることが明らかになったこと、大西洋のハリケーンシーズン予報が修正され、名前の付く暴風雨の数は18に増加したことです。本題についてWEFのアジェンダからご紹介します。


1. 世界で最も暑い日、最も暑い月を記録

世界の気温が記録を更新しています。7月4日には、前日に記録した最高気温を上回り、公式記録で世界で最も暑い日となりました。

中国から北アフリカ、米国南部州にわたり、熱波が気温を押し上げたことで、米国の国立環境予測センターのデータによると、世界の平均気温は17.18℃に達し、7月3日に記録した17.01℃をさらに上回りました。

欧州連合(EU)のコペルニクス気候変動サービスの科学者たちは、6月が記録上世界で最も暑い月だったことを7月6日に明らかにしました。気温は陸海ともに異例なほどの高温を記録したのです。

インペリアル・カレッジ・ロンドンのグランサム気候変動環境研究所で、気候科学教授を務めるジョエリ・ロゲリ氏は、「この記録は何ら驚くことではありません。気候変動が憂慮すべきスピードで進行していることの証です」と述べています。

「エルニーニョ現象の影響が今後数カ月の間にさらに強まれば、世界気温の記録が新たに更新されても不思議ではありません」

英国気象庁によると、同国は今年、1884年以来で最も暑い6月を経験しました。気候変動により酷暑が頻繁化していると同庁は述べています。6月の平均気温は15.8℃となり、1940年と1976年に記録した過去の気温より0.9℃上昇しています。

2. EUのグリーン転換には年7600億ドルが必要

欧州委員会の報告書は、欧州が、エネルギー転換目標の達成を通じて気候変動と闘うためには、年7620億ドル以上の投資が必要であることを明らかにしました。

EUの目標達成能力について、重点的に取り上げている戦略的将来予測報告書(Strategic Foresight Report)は、「グリーン・ディール(Green Deal)と、リパワーEU(REPowerEU)計画の目標を達成するためには、さらに年間6753億ドルを投資する必要がある」ことを明らかにしました。

さらに、同報告書は、ネットゼロ産業法(Net-Zero Industry Act)の目標達成に取り組むには、2023年から2030年にかけて920億ユーロの追加投資が必要になると指摘しています。

欧州委員会のマロス・セフコヴィッチ副委員長は、この目標を達成するためには欧州が「投資の欧州」に変わらなければならないとして、パブリックセクターに対し的を絞った投資を行うよう記者会見で呼びかけました。

EU加盟国は、欧州気候法(European climate law)のもと、2050年までにカーボンニュートラルを実現する法的義務を負っており、温室効果ガスの正味排出量を2030年までに1990年比で55%以上削減することを誓約しています。
EUの排出量ネットゼロ達成に向けた進捗状況を図で示しています。 Image: European Parliament

EUの排出量ネットゼロ達成に向けた進捗状況を図で示しています。 Image: European Parliament

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文=Kate Whiting, Senior Writer, Forum Agenda

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