俳優はAIの利用にも反対
全米映画俳優組合は13日、全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)との交渉が決裂した結果、ストライキに入ることを宣言した。ハリウッドでは5月から全米脚本家組合(WGA)もストを行っており、俳優組合と脚本家組合による同時ストは63年ぶりとなる。俳優たちの要求は脚本家ストの要求と近く、俳優の代わりに人工知能(AI)を使用することへの反対や、作品がストリーミング配信された際のレジデュアルの値上げを訴えている。
ドラマ『スノーピアサー』のレナ・ホールは、俳優組合のストライキが始まった際に行ったツイートで、シーズン4の撮影中にキャストがフルボディスキャンとエモーションキャプチャーを要求されたと説明。「当時はその理由を理解していなかったが、今は分かっている」と述べ、それがAIを用いたコンテンツ制作のためだったことを示唆した。
俳優たちは通常、番組の再放送や、DVDなどの売上から、レジデュアルと呼ばれる再使用料の支払いを受ける。その基本的な料金体系は、1960年の俳優組合のストの際に確立されたが、ストリーミング配信ではその額が少ないことで有名だ。
俳優のホイットニー・モーガン・コックスは、ドラマの『クリミナル・マインド FBI行動分析課』のレジデュアルを受け取っていたが、番組の権利がネットフリックスに移ったときに「支払いが止まった」とフォーチュン誌に語っている。
(forbes.com 原文)