映画

2023.07.28 10:30

米俳優の大半は低所得者 年収中央値は4万7000ドル

俳優はAIの利用にも反対

全米映画俳優組合は13日、全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)との交渉が決裂した結果、ストライキに入ることを宣言した。ハリウッドでは5月から全米脚本家組合(WGA)もストを行っており、俳優組合と脚本家組合による同時ストは63年ぶりとなる。

俳優たちの要求は脚本家ストの要求と近く、俳優の代わりに人工知能(AI)を使用することへの反対や、作品がストリーミング配信された際のレジデュアルの値上げを訴えている。

ドラマ『スノーピアサー』のレナ・ホールは、俳優組合のストライキが始まった際に行ったツイートで、シーズン4の撮影中にキャストがフルボディスキャンとエモーションキャプチャーを要求されたと説明。「当時はその理由を理解していなかったが、今は分かっている」と述べ、それがAIを用いたコンテンツ制作のためだったことを示唆した。

俳優たちは通常、番組の再放送や、DVDなどの売上から、レジデュアルと呼ばれる再使用料の支払いを受ける。その基本的な料金体系は、1960年の俳優組合のストの際に確立されたが、ストリーミング配信ではその額が少ないことで有名だ。

俳優のホイットニー・モーガン・コックスは、ドラマの『クリミナル・マインド FBI行動分析課』のレジデュアルを受け取っていたが、番組の権利がネットフリックスに移ったときに「支払いが止まった」とフォーチュン誌に語っている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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