ホテルの客室数は全97室。客室の面積は41平方メートルから82平方メートル、45階から47階の最上部のペントハウス5室は113平方メートルから277平方メートルまでと広く贅沢な作りだ。私の滞在した43階では、天空に居るような気分で眼下に広がる大都会を見晴らし、まるでスマホのマップを見るようだ。
ホテルのメインダイニングである「レストラン&バー」があるのは45階。高さ200mに位置する3層吹き抜けの空間はゴージャスそのもの。高い天井からは大きな球体のアート作品が吊るされてグローバルなムードが漂う。繊細でレーシーな地球儀のようにも見えるが、よくよく見ると、金属の球体の中で白、青色のLEDが時間と共にゆっくりと点滅している。
知らなかったが、その昔、新宿には水景があったといい、そのイメージが球体に描かれていて、ディナータイムなどには、花や水紋影が、壁や天井、床に幻想的に映りこむ。夜景とアートの空間でいただくフレンチのコースは、いずれの料理も独創的で、季節感を感じながら、まさにクオリティの高い日本流のフランス料理に脱帽である。
限りあるスペースでホテルやタワーのすべてを表現するのは難しい。見るものも、体験することも多くあり書ききれない。ただ、ここにクオリティの高いスパを見逃さないようにと添えたい。ホテル最上階に誕生した「SPA sunya(スパ スーニャ)」である。
サンスクリット語で「空」を意味し、自分自身を「空(ゼロ)」にする静謐な空間が生まれた。日本のスパでは珍しく、香りに加えて自身で選択可能な4種類のキャリアオイルとバームが提案される。植物の香りや植生に根差した「日本流トリートメント」は、エンターテイメントに遊び疲れた人も、アンチエイジングに効果を求めたい人も、体内バランスを整えたいときなど、セラピストが丁寧にカスタマイズをしてくれた自分だけのトリートメントが受けられる。
BELLUSTAR TOKYO, A Pan Pacific Hotel
東京都新宿区歌舞伎町一丁目29番1
03-6233-8800
https://www.bellustartokyo.com/