そんな中、街中でも最近よく見かける、傘レンタルサービスの「アイカサ」。
このアイカササービスが今、大学生の間でよく利用されているのだ。私も何度か利用したことがある。
筆者は都内、四谷のとある四年生大学に通う現役大学生であるが、キャンパス内のいたるところに、大学のあらゆる場所に「アイカサ」という傘のシェアリングサービスの「スポット」が設置されているのだ。
どんな時に使う?
梅雨が明けたとはいえ、天気予報になかった突発的な雨が降ることは、まだまだこのシーズン、珍しくない。社会人はオフィスに入れば建物内で完結することも多いだろうが、大学生の授業は校舎間の移動が必須になり、移動で濡れやすい。
特に、「前髪命」「まつ毛命」といったヘアスタイルやメイクのコンディションを崩さないためにも、少しの雨でも傘はさしたい。
学内でこういった状況に陥った際、活躍するのがアイカサである。
このシステムがあるのは学生が多く利用する校舎の入り口、そしてなんと、最寄り駅にもある。初回3カ月なら無料(登録が必要)。「壊れにくく、壊れても治すことのできる」※素材を採用し、雨風がかなり強くても対抗できる。
まさにユーザーの立場から逆算した発想を感じるサービスだと思う。
しかし、このサービスを利用する時にやはり初めてだと不安になるだろう。
利用する大学生はどのような思いで使っているのだろうか。
※https://sophia-sdgs.jp/efforts/4114/
シェアのハードルがどんどん低くなる
実際に大学の利用者に尋ねると、「チャースポ(携帯電話の充電をチャージするスポット)のような感覚で使っている」という声があった。手元にないものは借りる、借りたものは返す、その「貸し借り」のようなサイクルが、シェアリングサービスを通じて根付きつつあると感じる。折りたたみ傘も入らないくらい小さいバッグの時にも重宝だ。繰り返しになるが、最寄駅に戻すところがあることも、ポイントが高い。
国内のZ世代に浸透しつつあるシェアリングサービスだが、日本にやってくる訪問者にはどうだろうか。
大学内の留学生は傘をさしていないことが多い。日本に滞在する外国人観光客も増加している。傘を買っても、すぐに使わなくなる人にはとても有用なシステムだろう。
これから先、観光客や外国人旅行者向けのニーズもありそうだ。