アジア太平洋が成長著しい地域の1つで、特にインドで人気が高まっているという。
この部門におけるもう1つの明るい話題が日本産のウイスキーだ。「申し分のない品質、洗練された風味、伝統的な蒸留方法へのこだわり」によって脚光を浴びている。日本産のウイスキーが「長年にわたるスコッチの優位性に挑戦している」とレポートにはある。
米蒸留酒協会によると、米国における日本からのウイスキー輸入額は2020年に6700万ドル(約94億円)に達した。2015年の1840万ドル(約26億円)の3倍超だ。市場の成長とともに、嘉之助蒸溜所や厚岸蒸溜所など新規参入も相次いでいる。
スコッチは依然として消費者に最も好まれているウイスキーだが、ウイスキーに味や香りを加えたフレーバードウイスキーを好む傾向が強まりつつある。調査会社Vantage Market Researchによると、2022年の世界のフレーバードウイスキー市場は279億ドル(約3兆9330億円)で、2030年には471億ドル(約6兆6380億円)に達すると予想されている。新しくユニークな味覚体験を求めるミレニアル世代がこの部門を引っ張っているという。
EコマースプラットフォームのDrizlyは、売れ筋のフレーバードウイスキーのブランドとして、ファイヤーボール、クラウンローヤル(リンゴとメープルのバリエーションを提供)、スクリューボールピーナッツバターウイスキー、ジャックダニエル(テネシーアップル、テネシーハニー、テネシーファイヤー)を挙げている。
レポートでは、伝統的なウイスキーが依然として市場の大半を占めているものの、アルコールを含まない代替品の種類が増え、人気が出ていることも指摘している。ノンアルコールウイスキー部門はここ数年で広がりを見せている。Spiritless Kentucky 74は驚くほど本物に近いノンアルコールのケンタッキーバーボンを作っている。
豪Lyre'sはMondayやFree Spiritsと同様、ノンアルコールのカクテルでウイスキーの役割を果たす麦芽入りのノンアルコールのスピリッツを提供している。Lyre'sは2021年に2000万ポンド(約36億円)の資金調達を完了し、純資産は2億7000万ポンド(約490億円)となった。同社は食前酒からジン、ラムまであらゆる種類のノンアルコールスピリッツを生産している。
レポートによると、ウイスキー部門の現在の最大手は米ブラウンフォーマン、仏ペルノ・リカール、サントリー、バカルディ、英エドリントングループ、米コンステレーション・ブランズ、英ディアジオとなる。
(forbes.com 原文)