BBCによると、アムステルダムの市議会は、歴史地区への大型船の入港を認めるのは市の持続可能性目標にそぐわず、市による観光業界規制の取り組みにも反すると判断し、禁止を議決した。アムステルダム中央駅近くにあるクルーズ船ターミナルは廃止される方向だ。
ニューヨーク・タイムズが市のデータなどを引用して伝えているところによると、アムステルダムへの訪問者数は2021年に900万人近く、昨年は2000万人に達した(編集注:同市は2021年に年間訪問者数を最大2000万に制限している)。
アムステルダムは今年、迷惑観光客対策として、合法的な売春宿が集まる「飾り窓地区」と呼ばれる歓楽街一帯で、大麻の路上吸引禁止や飲食店の閉店時間繰り上げ、木曜〜日曜の午後4時以降のアルコール販売禁止といった措置を導入している。
アムステルダムのクルーズ船ターミナル「クルーズポート・アムステルダム」によると、同ターミナルには2000年以降にクルーズ船2100隻超が寄港し、乗客380万人あまりが下船している。
BBCによるとアムステルダムのフェムケ・ハルセマ市長は昨年、クルーズ船は客を通りに送り込んで数時間、どんちゃん騒ぎさせては呼び戻すだけだとし、市にとって価値あるものは何ももたらさないと批判していた。