・携帯電話およびその関連機器は、中国から米国への輸入品の中でも最も輸入額が多いが、前年同期比で20.24%下落し、1~5月の輸入額では2016年以来で最低を記録した(ただし、コロナ禍のピークだった2020年を除く)。金額ベースで見ると、この期間の下落幅は50億2000万ドル(約7000億円)に達する。
2022年には、このカテゴリーの米国輸入額の51%を中国が占めていたが、2023年の同期間では、この割合は44%まで落ち込んだ。同期間における携帯電話およびその関連機器の米国への輸入総額の減少率はマイナス6.34%で、中国の下落幅の約3分の1にとどまっている。中国が米国の輸入額におけるシェアを落とした一方でベトナム、メキシコ、台湾、タイ、インドはすべて、シェアを伸ばしている。
・中国から米国が輸入した製品で2番目に金額が大きいコンピュータは、マイナス22.58%となり、2010年以来で最低の水準に落ち込んだ。2022年の同期間と比べると、減少額は48億ドル(約6700億円)に達している。このカテゴリー全体の米国への輸入総額は14.34%減少した。台湾とベトナムがシェアを伸ばした一方で、中国は、1月から5月の期間で見ると、2022年の45%から、2023年は41%へとシェアを落とした。
・子ども向けの車輪つきのおもちゃなどを含む、広義の「玩具」カテゴリーは、前年同期比で38.87%減の23億5000万ドル(約3280億円)にまで落ち込んだ。こちらのカテゴリーに関しては、全世界を対象とした米国輸入額の減少幅もほぼ同じだが、これは、玩具カテゴリーが中国のほぼ独占状態にあるからだ。このカテゴリーにおける中国のシェアは80%から75%に下落したが、それでも圧倒的な割合であることに変わりはない。そんななかでもメキシコは多少シェアを伸ばしている。
・コンピュータ向けモニターおよびテレビの中国からの輸入額は45.70%下落した。米国の総輸入額もマイナス14.34%を記録しているが、中国の減少幅は実に3倍以上に達する。このカテゴリーの中国からの輸入額は20億5000万ドル(約2860億円)減少したが、その一方で台湾とベトナムは多少シェアを伸ばしている。
(forbes.com 原文)