職場の「いじめ常習犯」は、同僚を威嚇・侮辱するなどして心理的に追い込み、自分の権力と支配力を行使して他者の自信を損ない、その成功を妨げようとする。その主な目的の一つは、競争相手を排除することだ。加害者自身の不安感や、自分の能力への自信のなさが原因となっている場合もある。
また、幹部レベルの社員は、自分の個人的な利益のために、他人を操り、威圧することがある。このような有害行動は、不健全で敵対的な職場環境を作り出す。
自分をいじめてくる相手と、オフィスで顔を合わせたりビデオ通話をしたりすることを恐れていると、常に薄氷の上を歩いているようなひどい気分になる。他の人が「弱い獲物」の存在を察知し、いじめる側に加わることもある。
職場でのいじめは、時に取り返しのつかない形で人生を変え、キャリアを台無しにする。根深い疑念、恐怖、そして全体的な自信喪失を引き起こす。
職場いじめに対処するには
職場いじめに対処するには、勇気、自己主張、そして「自分でコントロールできること」に集中することが必要だ。早い段階で声を上げ、嫌がらせ行為の記録を残し、自分自身をいたわるようにしよう。問題行為については、人事部門や所属部署の上司に報告しよう。忌まわしい行為について、日時や具体的な出来事など、詳細にわかりやすく伝えるのだ。会社の苦情解決プロセスに従おう。
セラピストやカウンセラーなど、職場いじめによる感情的苦痛に対処し、状況改善に向けた戦略作りの手助けをしてくれる人と話してみるのも役に立つだろう。違う部署やチームへの異動を考えてもいい。
会社が何もしてくれそうにないなら、社外に法的アドバイスを求めよう。いじめの影響で精神状態がひどくなり、家にいてもそのことが頭から離れないくらいになっているなら、転職を考えてもいいだろう。
長期的影響
職場でのいじめは、いじめを受けた人の健康、生産性、成長に、深刻で長期的な影響を及ぼし得る。職場いじめの被害者は、不安、ストレス、睡眠不足、うつ病、過度の緊張、自尊心の喪失、生産性の低下、常習的欠勤、プレゼンティーイズム(健康の問題を抱えつつも業務を行っている状態)など、長期にわたる心身の健康問題に悩まされる可能性がある。職場いじめは、従業員の心身の健康だけでなく、組織の収益にも深刻的な影響を及ぼす可能性がある。雇用主は、職場いじめを認識し、それに対処する必要がある。
(forbes.com 原文)