マスクは18日、マイクロソフトとエヌビディアの時価総額が1日で1270億ドル(約17兆6000億円)増加したと指摘するツイートに対し、「クレイジーな時代だ」と返信した。
両社の株価は18日、いずれも史上最高値を更新。昨年11月にマイクロソフトが支援する生成AI「ChatGPT」がデビューして以来、両社の時価総額は合計1兆5000億ドル増加した。エヌビディアは、生成AIの原動力となる半導体チップの製造元として最大のシェアを誇っている。
マスクは、昨年440億ドルで自身が買収したツイッターで、日常的にユーザーと交流しているが、テスラの株価もここ数カ月で同様に急騰していることを考えると、このツイートは注目に値する。
ダン・アイブスが率いるウェドブッシュ証券のアナリストは17日、年初来で170%以上上昇したテスラの株価について、AIセグメントについての投資家の楽観的な見方に後押しされていると指摘した。
テスラにとって最も重要なAIのユースケースは自動運転プログラムだが、この分野での同社の野心は、人間にとって安全でない、あるいは退屈な仕事をこなすように設計されたヒューマノイドロボット(人型ロボット)にまで広がっている。
ChatGPTの開発元OpenAIの創設に参加したが、後に同社をライバル視するようになったマスクは先週、自身のAIテクノロジー会社「xAI」を立ち上げた。
モルガン・スタンレーのアナリスト、アダム・ジョナスは先月、「テスラをAI企業として分類するのは妥当だが、エヌビディアと比べると、短期的に利益を得る道筋はそれほど明確ではない」と指摘。「市場はAIというテーマで夢を見たいのかもしれないが、私たちは車のクラクションが鳴り響く音で目を覚ます準備をしている」と述べていた。
マスクは、年初から資産を約1100億ドル増やし、現在の保有資産は2600億ドルと推定される。資産額は、2021年11月のピーク時に3200億ドルに達していた。
(forbes.com 原文)