教育

2023.07.26 08:30

費用は年間700万円 日本上陸ラグビー・スクールの「全人教育」とは

トニー・ダービー ラグビー・スクール・ジャパン初代校長

伝統校である「ザ・ナイン」は、オックスフォードやケンブリッジ、ハーバードなど、いわゆる世界の難関大学への進学校としても人気が高い。生徒にも親にも、それを望む人が多いのは事実だが、キャリアの多様化が進む中、「学歴が全てではない」と考える傾向は年々強くなっているという。
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「特にこの数年は、進学せずに起業をするような生徒も出てきています。教室内にはない、新しい経験を望む生徒も多いため、英国校では起業クラブを立ち上げました。そこで出たアイデアを実際に企業に売った生徒もいます。ジャパン校でも、近隣の企業と連携してイノベーターのメンターをつけたり、職場体験を提供したりすることを考えています」とダービー氏。

こうして生徒の意思や個性が尊重されると、「なんでもあり」の無法地帯になってしまわないのか。その点については、あくまでも学校の規律内での自由が尊重されるのであり、「近隣コミュニティと関わり、ボランティア活動などを通して“コミュニティの中での自分”であることを知ること」が、節度を持つ一助になると話す。

「ルールはありながらも、ルールを破るようなチャレンジや失敗を重ね、自らの伸ばせるところ、活路を見つけていく。“全人教育”はそういう生徒をサポートしていくものであり、失敗から学ぶ生徒を育てていきたい」

訂正:冒頭、William Webb-Ellisがプレイしていたスポーツの表記を「サッカー」から「フットボール」に修正いたしました。

編集=鈴木奈央 写真=山田大輔

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