同インデックスは国際航空運送協会(IATA)のデータに基づいている。
順位を上げたのはシンガポールだけではない。日本が順位を落としたことで、欧州3カ国が2位に入った。 ドイツ、イタリア、スペインはいずれも190の国・地域をビザなしで訪れることができる。
日本はオーストリア、フィンランド、フランス、ルクセンブルク、スウェーデン、韓国と並んで3位。189の国・地域にビザなしで入れる。
やや意外なことに、英国は低迷期を脱したようで、6年間落ち込んでいた順位を回復しつつある。ビザ免除は188カ国・地域で、ランキング4位と2017年以降で最高となった。
一方で、米国では英国のような好転は見られず、順位は下降傾向にある。ビザなしで訪問できるのは184カ国・地域で、リトアニアとともに第8位だ。10年前、米国と英国はランキングのトップだったことを考えると、両国の順位の下降は地政学的な変化が及ぼす影響を示している。
ランキング最下位はアフガニスタンで、ビザなしで訪問できるのはわずか27カ国・地域。次にイラク(29カ国・地域)とシリア(30カ国・地域)がくる。
同インデックスの過去18年間の一般的な傾向に目を向けると、ビザなしで訪問できる国・地域の平均数は、2006年の58から2023年には109へとほぼ倍増している。そうであるにもかかわらず、ランキング上位国と下位国の差はかつてなく開いている。シンガポールのパスポートを保有者のビザなし訪問先は、アフガニスタンのパスポート保有者よりも165カ国・地域多い。