ロイター通信によると、エヌビディア、インテル、クアルコムのCEOは、アントニー・ブリンケン国務長官、ジーナ・レモンド商務長官、ラエル・ブレイナード国家経済会議理事、ジェイク・サリバン国家安全保障問題担当大統領補佐官と会談。国務省のマシュー・ミラー報道官によれば、「中国での事業展開」や、中国政府が最近発表した半導体の主要原材料の輸出制限に伴うサプライチェーンの問題を協議した。
米国半導体工業会(SIA)はこれに先立ち、「過度に広範かつ曖昧で、時に一方的な制限は、米半導体業界の競争力を低下させる恐れがある」と警告。バイデン政権に対し、業界と十分な対話をせずに追加規制を課すことは控えるよう求めていた。
ブルームバーグは、バイデン政権がAI関連半導体の輸出に関する新たな制限を「数週間以内に」発表する予定だと報じている。また、バイデン大統領は近く、米国の対中投資を制限する大統領令を出す見通しだ。ブルームバーグによると、禁止対象は中国の半導体製造、量子コンピューター、AI分野への投資で、2024年に発効する予定という。
中国外務省の毛寧報道官は18日の記者会見で、バイデン政権が計画している規制を批判し、米政府が貿易とテクノロジーの問題を「政治化し武器化している」と非難。技術に対する「恣意(しい)的な制限」はどちらの国の利益にもならないと主張した。
AIアプリケーション用半導体の対中国輸出制限の背景には、高度な兵器やサイバー攻撃用ツールの開発に利用される懸念がある。新たな措置では、昨年10月に導入された規制が拡大され、エヌビディアなどの企業が最先端のAI向け半導体を中国に輸出することが事実上禁止される。対する中国も今月、半導体などのハイテク部品の製造に使われるガリウムとゲルマニウムの輸出を制限した。
(forbes.com 原文)